男子棒高跳びで世界新の6メートル30に成功したデュプランティス(C)Getty Images 陸上の世界選手権東京大会は…

男子棒高跳びで世界新の6メートル30に成功したデュプランティス(C)Getty Images

 陸上の世界選手権東京大会は、9月15日の3日目に大会初の世界新記録が誕生した。男子棒高跳び決勝。アルマンド・デュプランティス(スウェーデン)が自身の持つ世界記録を1センチ更新する6メートル30に成功。世界選手権3連覇を飾った。

【動画】デュプランティスと婚約者による抱擁、美しいキスシーン

 6メートル15をクリアした時点で、金メダルが確定。あとは記録との勝負となった。6メートル30は1、2回目ともに惜しくも失敗。土壇場3回目。渾身の跳躍は、わずかにバーに触れながらも、落ちることがなく、国立競技場は熱狂に包まれた。

 ライバル選手や、スタッフと喜びを分かち合った後は、観客席へ。婚約者のデジレ・イングランデルさんと抱き合い、キスを交わし、見る者の胸を打った。

 25歳の“鳥人”は地元スウェーデン紙『Göteborgs-Posten』の取材に対して「最高だ。信じられない。説明するのは難しい」と興奮気味に答えている。
 
 世界記録への挑戦は、過去に何度も経験しているが「厳しい試合だった」と吐露。「とても気分は良かった。最後に疲れすぎてしまわないようにしたかったが、それ以上できるかどうかは分からなかった。すごく暑くて湿気があって、こういう天気には慣れてなかった」と日本の高温多湿の気候に少なからず苦しんだ様子だ。

 また、通算14度目の世界記録更新を決めた試技についても、納得しきってはいない。「ただ落ち着いて、エネルギーいっぱいの素晴らしいジャンプをしようと思ったんだ。最終的にはうまくいった。でも正直言って、ちょっと雑な試みだったね」と胸の内を明かしている。

「雑な試み」でも人類未到の高さに到達したデュプランティス。気候、フィジカル、メンタルなどが完璧に整った時、どんな数字を叩き出してくれるのか。25歳のポテンシャルは底が知れず、人間の限界をさらに押し広げていくに違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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