◇米国女子◇クローガー・クイーンシティ選手権 presented by P&G 最終日(14日)◇TPCリバーズ・ベン…

2打差逆転を狙った山下美夢有は4位フィニッシュ

◇米国女子◇クローガー・クイーンシティ選手権 presented by P&G 最終日(14日)◇TPCリバーズ・ベンド(オハイオ州)◇6876yd(パー72)

このコースで最も短い353ydのパー4となる4番、1Wショットをきっちりフェアウェイに運んだ山下美夢有はショートアイアンでピンに絡めてチャンスを作った。1.5mもない最初の絶好機だったが、カップのふちを回って外れた。「4番のあのパットは決めたかったなっていうのはありました。いつも通り打ったつもりだったんですけど、ちょっとラインが違った。下りの分だけ、タッチが強く入った感じでした」と悔やむ一打になった。

パッティングがなかなか決まってくれない

通算20アンダーを優勝争いの目安として臨んだ最終日。14アンダーから6つ伸ばすためには序盤でエンジンをかけたかった。6番(パー5)で最初のバーディを奪った直後、池越えで縦幅の狭い左サイドにピンが切られた7番(パー3)でボギー。それでも8番(パー5)ですぐに取り返した。左サイドのガードバンカーから、距離のある右端のピンはダイレクトに狙いにくい状況。ピンより大きく左を向いて強い傾斜を使って寄せるイマジネーションあふれた3打目でバウンスバックを決めた。

前半のパー5を攻略した流れのまま勢いに乗りたい局面で、やはりグリーン上がもどかしい。タフなパー4となる9番は池越えで、縦幅が狭い右サイドのピン。距離感をピタリと合わせて右横2mほどに絡めながら、ボールはカップの手前で左に切れていった。「ショットが下り(のライン)につくことが多くて、打てないし、なかなかライン取りも難しかった」と振り返る。

後半は11番(パー5)でバーディを奪った後にパーが並び、最終18番(パー5)のバーディでようやくスコアを動かして「69」。通算17アンダー4位で終えた。「感覚はだいぶ良くなってきた」というショットは及第点をつけられる内容。パー5を取りこぼさない組み立ても光った中で、量産したチャンスをどれだけ高い確率で仕留めていけるか。さらには「ミドルパットがひとつでも入ってくれれば、いい流れで回れると思う」。勝ち切るためのポイントが明確となっていることもあってか、ホールアウト後の表情は明るい。

出場試合数の半分に達したトップ10入りはツアー2番目の多さ

米ツアーでは7月「スコットランド女子オープン」(10位)からメジャー制覇を遂げた「AIG女子オープン(全英女子)」を挟み、出場4試合連続のトップ10。シーズンでは出場18試合の半分に当たる9試合目となり、世界ランキング1位のジーノ・ティティクル(11試合/タイ)に次ぐツアー2番目の多さだ。ルーキー・オブ・ザ・イヤー争いでも単独4位の70ptを加算し、竹田麗央をかわして1位に浮上した。(オハイオ州ハミルトン タウンシップ/亀山泰宏)