DeNAとの激しい2位争いを展開する巨人・阿部慎之助監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext 巨人は9…

DeNAとの激しい2位争いを展開する巨人・阿部慎之助監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は9月13日の阪神戦(東京ドーム)に11-10と逆転サヨナラ勝ち。両軍合わせて26安打が飛び交う乱打戦を制した。

 1点を追う9回。阪神7番手のラファエル・ドリスから先頭の中山礼都が四球を選んで出塁。一死二、三塁と好機を広げると、代打・坂本勇人が中前へ逆転サヨナラの2点タイムリーを放った。

【動画】配球ゲーム 2025年9月13日 【阪神 vs 巨人】 佐藤義則の眼

 ベテランの価値ある一打で、今季レギュラーシーズン最後となる伝統の一戦を勝利で締めくくった巨人だが、名伯楽は5回の大量7失点の場面に厳しい視線を向けた。

 現役時代は阪急、オリックスで活躍し、阪神を含めセ・パ5球団で投手コーチを歴任した野球評論家の佐藤義則氏が、9月14日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「(捕手の)岸田(行倫)の配球。俺の中では疑問に思うところがいっぱいあった」と指摘した。

 このイニングは巨人2番手のカイル・ケラーが一死から3連続与四球。坂本誠志郎の左前適時打を挟み、熊谷敬宥に押し出し四球を与えたところで、阿部慎之助監督は3番手・高梨雄平への交代を告げた。

 ケラーの直球は、高低にバラつきがあった。そして、緩急をつけたかったカーブの制球も不安定だった。佐藤氏は「(ストレートは)ストライクが入っているボールもあった」とした上で、一死一塁での5番・大山悠輔への配球をクローズアップした。

「大山にはアウトローにも真っすぐがバツンといっていた。にもかかわらず、最後はカーブを使ってボールなってる。カーブなんか、それまで1回もストライク入ってないのに。ストライク入っている球を続けないで、反対の球を使って全部ボールになっていた」

 大山には150キロ中盤のストレートがコースに決まっていたが、フルカウントからカーブを選択して、外野低めに外れて歩かせた。「投手がストライク入らないで苦労してるわけだから、そういう時は入るボールを優先しないといけないね」と断じた。

 名伯楽は後を継いだ教え子にも手厳しかった。「高梨もここ1、2年ずっと悪いのは、フルカウントまで行くっていう投球になっている。楽天の時は左打者には打たれなかったんだけども、結果的にシュートを使えなくなってるように見える」と指摘した。
 
 2018、19年の楽天投手コーチ時代に指導した左腕は「カットボールを覚えたのかどうか知らんけど、それでストライクを取れるから、そればっかり投げている」と分析。「で、それを打たれてるっていう最悪のパターン。何十回も言ってきたけど、真っすぐ待ってる打者に、ちょうどいいスイングのできるカットボールはやめなさいっていうね」と注文を付けた。

 現在はDeNAとの激しい2位争いを展開している巨人。今後の戦いを見据えても、投手陣の配球や制球の精度改善は必須だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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