試合後にカネロ(右)と言葉を交わすクロフォード(左)(C)Getty Images 前人未到の大記録が生まれた。 現地時…

試合後にカネロ(右)と言葉を交わすクロフォード(左)(C)Getty Images
前人未到の大記録が生まれた。
現地時間9月13日、ボクシングの世界スーパーミドル級4団体タイトルマッチが、米ラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催され、WBA世界スーパーウェルター級王者テレンス・クロフォード(米国)が、現同級4団体統一王者の“カネロ”ことサウル・アルバレス(メキシコ)に3-0(116-112、115-113、115-113)の判定勝ち。男子史上初となる3階級での4団体統一という偉業をやってのけた。
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7万482人観客が詰めかけ、異様な雰囲気の中で進んだ試合は玄人好みの展開に終始。距離を詰めて好機を探ったカネロに対して、クロフォードはリーチの長さを活かし、ジャブを放ってポイントを量産。ラウンドが進むごとに疲労の色が見え始めた王者を相手に、余裕を感じさせる試合運びを披露した。
パンチ数でカネロを凌駕する442発を放ったクロフォード。最終12回を戦い抜き、見事に判定で勝ち切った37歳は、勝ち名のりを聞くやいなやリング上で思わず感涙。試合直後のフラッシュインタビューで「カネロは偉大なチャンピオンだ。彼には脱帽せざるを得ない。彼は素晴らしいファイターであり、彼を深く尊敬している」と挑戦を受けたカネロを称えた上で、“世紀の一戦”を制しての偉業達成に「俺がここにいるのは単なる偶然ではない。全てのファンと、全てのアンチに感謝したい」と語った。
一方でタイトルを失ったカネロは胸を張る。試合後のフラッシュインタビューで「こにいるだけで俺は勝者だ。ここに敗北はない。俺はリスクを負ってやってきたんだ」と力説。そして、クロフォードへの賛辞を口にした。
「今は最高の気分だ。自分は『強い』と感じている。クロフォードは偉大なファイターであり、技術派だ。とにかく彼に敬意を表さねばならない」
互いに決定打こそ打てなかったが、ハイレベルな技術戦を見せた一戦は、ボクシング史に残る盛り上がりを見せた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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