第3戦に続いてKO「確かに今シリーズで2度、彼を打ち崩したけど」 アストロズは1日(日本時間2日)、敵地で行われたワール…
第3戦に続いてKO「確かに今シリーズで2度、彼を打ち崩したけど」
アストロズは1日(日本時間2日)、敵地で行われたワールドシリーズ第7戦でドジャースに5-1で勝利し、球団史上初の世界一に輝いた。先発のダルビッシュ有投手を第3戦に続いてKO。先頭スプリンガーが初回に二塁打、2回には2ランを放つなど、1回2/3で3安打5失点(自責4)での降板に追い込んだ。A・J・ヒンチ監督は、日本人右腕攻略のカギを明かしながらも「彼が素晴らしいピッチャーであるという事実を変えるわけではない」と振り返っている。
初回は先頭スプリンガーの二塁打を皮切りに、相手エラーなども絡んで2得点。右飛に倒れたグリエルが、2球で追い込まれながらも、その後7球ファウルにするなど粘る場面もあった。さらに、2回は先頭マッキャンの四球、ゴンザレスの二塁打でチャンスを作ると、先発右腕マッカラーズJrのニゴロの間に追加点。そして、2度目の打席となったスプリンガーがフルカウントから直球を捉え、左中間スタンドに叩き込んだ。
ダルビッシュはここでKO。かつて同じア・リーグ西地区のレンジャーズでエースだった右腕を2試合続けて2回途中でマウンドから引きずり下ろし、この5得点で勝ちきった。
試合後、ヒンチ監督は「最高級のピッチャーと対戦するということは…確かに今シリーズで2度、彼を打ち崩したけど、だからと言ってそれは彼が素晴らしいピッチャーであるという事実を変えるわけではない」と回顧。さらに「彼がテキサス(レンジャーズ)でプレーしているときによく対戦していた。そして、彼は打ち崩すのが難しいピッチャーだ」と敬意を表している。
試合前には「ダルビッシュからは1点しかとれないかもしれないな、と言っていた」
その上で「球種を絞って、自分の打ちやすいコースを見極め、最大限ストライクゾーンに的を絞らなければならない。彼の投げる球に正直に食らいつこうとすると、彼が有利になる。彼の変化球を打たせられても、同じく彼に有利になる。だから、自分自身をしっかりコントロールしなければならないんだ。我々はそれができていたから、甘い球をしっかり捉えてダメージを与えることができたんだ。(今シリーズで彼と対戦した)2試合ともね」と明かしている。
そして、この“攻略法”は当たった。もしダルビッシュが長いイニングを投げていれば、その後にカーショー、ジャンセンが控えている状況だっただけに、アストロズも追い込まれていたはず。だが、それを許さなかった。
「1戦目では多くの長打から得点した。今日は、ジョージ(スプリンガー)が大爆発していたからね。ダルビッシュのような最高級のピッチャーに対して奪った最初の何点かに関して言えば、我々のプランは彼を苦しい状況に追い込み、良いバッティングをする事だった。彼が何回まで投げるか我々にはわからなかった。相手はピッチャー起用に関しては最もクリエイティブなチームだからね」
試合前には「ダルビッシュからは1点しかとれないかもしれないな、と言っていたんだ」と振り返った指揮官は「まさかあんなに得点するなんてね」とも話した。「攻撃に関しては、とにかく甘い球を狙うことだった」。ドジャースが世界一を狙うために補強した右腕を見事に打ち崩し、頂点へと駆け上がった。(Full-Count編集部)