顔面をふまれながら、涼しい顔で、2位に食い込んだビーミッシュ(C)Getty Images レース中に予期せぬアクシデン…

顔面をふまれながら、涼しい顔で、2位に食い込んだビーミッシュ(C)Getty Images
レース中に予期せぬアクシデントに苛まれながらも、最後まで諦めなかった。陸上の世界選手権東京大会で起きたハプニングが衝撃を生んだ。
話題を集めたのは、9月13日に行われた男子3000メートル障害予選2組で起きた一幕だ。ラスト1周を過ぎた際に上位集団にいたジョルディ・ビーミッシュ(ニュージーランド)が障害を跳んだ際に転倒。すると、咄嗟の出来事に反応しきれなかった後続のジャン=シモン・デガニ(カナダ)に顔面を踏まれたのである。
【動画】衝撃のハプニング発生! 世界陸上で起きた転倒→顔面ふみつけのアクシデント
しかし、オセアニア記録を保持する実力者はただでは転ばなかった。痛みを堪えながらすぐさま立ち上がったビーミッシュは、そのままギアを上げると、やや差の開いた上位陣をごぼう抜き。結局、8分27秒23という好タイムで同組2着フィニッシュをしたのである。
もっとも、当人はアクシデントや痛みなどは感じさせない。一連の模様を「信じられない走りだった」と伝えたニュージーランドのニュースサイト『Stuff』によれば、レースを振り返ったビーミッシュは「何も考えずにただ身体が動いた」と証言。その上で「あの転倒のせいで、数年も待ったチャンスを無駄にするつもりはなかった」と強気に語ったという。
ただ、レースの模様は世界陸連などがSNSで拡散。ビーミッシュのタフさは世界中に衝撃を広げ、大会を取材する米メディア『Lets Run.com』のジョナサン・ゴルト氏は「ビーミッシュはレース後に髪を整え、肩の埃を払う余裕さえありました。転倒しても驚異的に見えた」と称えた。
アクシデントにも動じない不屈の精神力。予選とはいえ、あっぱれである。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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