サッカー日本代表のアメリカ遠征が終わった。第1戦はメキシコ代表と0-0で引き分け、第2戦はアメリカ代表に0-2で敗れた…

 サッカー日本代表のアメリカ遠征が終わった。第1戦はメキシコ代表と0-0で引き分け、第2戦はアメリカ代表に0-2で敗れた。来年のワールドカップ開催国との「2連戦」という貴重な機会に、残念ながら無得点に終わった日本代表は、どのような収穫を得たのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生がアメリカ戦後、徹底的に語り合った!

■日本代表の基本は「3バック」なのか

――選手を見てシステムを決めるのか、システムありきで選手呼ぶのか、どちらがいいのでしょうか。

大住「試合次第だよね。サッカーは相手があってこそのものだし、ワールドカップ予選だとか、状況によっても考え方が変わってくる。相手がどう来るかによる試合のプランがあってこその選手選考だと思う。

 今回の遠征に関しては、最終ラインにケガ人が相次いだ難しい状況でのチーム編成だったから、多少の無理も出たと思う。とはいえ、今回の2試合を見て、日本代表の基本は3バックなのかなあという感じがした。

 4バックにするときに、どういう状況でするのかも重要。4人が中に入って、片方のウィングが必ずカバーに入って5バックになるような守備固めの4バックなのか、それとも攻撃的な4バックなのか。タイプによって使うメンバーやプレーの仕方を変えないといけない。そういう考えはコーチたちにはあるとは思うけど、チームにまでは落とし込まれていないなという感じだから、これから整理してワールドカップに臨んでほしいと思う」

後藤「これから年内にあと4試合やり、来年3月にも親善試合があるから、そこでいろいろな状況下で4バックを試すことが重要。そういう意味でも、主導権を取ったメキシコ戦で4バックをやっておくべきだった」

■細谷真大タイプなら「2トップ」もありか

――2トップも試しましたが、1トップで不安が残るなら、2トップもありでしょうか。

大住「メキシコ戦では3-1-4-2、あるいは3-3-2-2のようなシステムも使っていた。上田綺世町野修斗の2トップにして、佐野海舟鈴木唯人をシャドーみたいに置く感じ。

 今回は使われなかったけれど、細谷真大みたいなCFもできるし、シャドーの位置からも抜け出せる選手なら使い方はあると思うけど、CFタイプを2人並べるのはどうかな。2人とも高さがあってボールを入れればヘディングで勝てるならいいけど、そういうわけででもないし。

 やはり日本がペナルティーエリアに侵入するには、コンビネーションだと思うんだよね。今回は久々の集合で連係が発動されなかった感じがあるけど、2トップが良いとは思えない」

後藤「やはり日本の今の一番のストロングポイントは堂安律南野拓実久保建英三笘薫らがそろっている2列目だから、そこを使って戦うのが一番良いと思う。4バックで4-2-3-1か、3バックにして4人を同時に使うかは分からない。でも、2トップにするために2列目を1人減らすのは得策じゃない」

大住「1トップとしては、相手を1人か2人引きつけて、2列目から入ってくる選手を活かすのが一番の役割。点を取れないからダメだということはない。ポストプレーで良いポジションを取って相手に負けず、味方にボールを渡せる。あわよくば良いパスを出して味方を抜け出させるということができれば、ものすごく日本のストロングポイントが活きると思うけどね」

■ヒントは柏レイソルの「瀬川祐輔」にあり

後藤「メキシコ戦であれだけターゲットになって活躍したんだから、今は上田綺世が1トップの一番手だろうね。最近、柏レイソルではリカルド・ロドリゲス監督が1トップに瀬川祐輔を使うようになっていて、けっこう面白い。木下康介が移籍しても細谷と垣田裕暉がいるのに、本職ではない瀬川をCFに使っている。日本代表でも、たとえば南野をトップに置いたらどうだろう。南アフリカ・ワールドカップで突然、本田圭佑をトップに据えて成功したように、そういう手もある」

大住「本田は体が強かったからできたけど、南野はどうかな」

後藤「南野ならできる気がするな」

大住「トップからキュッと引いてきたときに、すごいプレーをしそうな気もするね」

後藤「そうやって空いたスペースに久保が入っていくとかね」

大住「口で言うのは簡単だけど、試す時間が限られているからね」

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