「和牛どころ」で知られる鹿児島県で、元高校球児が、県産の黒毛和牛を使った野球用グラブを製作している。食用として人気の黒…

 「和牛どころ」で知られる鹿児島県で、元高校球児が、県産の黒毛和牛を使った野球用グラブを製作している。食用として人気の黒毛和牛だが、皮の部分は国内でほとんど利用されていないといい、皮でも県産をPRしたいという。

 グラブを作っているのは、鹿児島市のグラブ職人福迫一真さん(37)。小学生時代はソフトボール、中学時代に野球を本格的に始め、鹿児島中央高では、投手として活躍した。

 当時からグラブの形やメーカーに興味があったといい、プレー中も「相手選手が使用しているグラブが気になった」。高校卒業後は、グラブづくりが盛んな奈良県三宅町のグラブ工場に就職した。プロ選手のグラブづくりを手掛ける職人から、作り方の基礎を学んだ。

 約7年間働いた後、将来の独立も見据えて26歳の時に鹿児島へ帰郷。縫製会社で働きながら、実家に工房を設けて、仕事の傍らオーダーメイドのグラブづくりを始めた。昨年8月、グラブ製作に専念しようと会社を辞めた。

 以前から「知名度の高い鹿児島の黒毛和牛を使ったグラブを作れないか」と考えていたという。所属する草野球のチームメートで、食品会社で働くメンバーのつてを頼りに県産和牛の皮を入手。今年2月に最初のグラブを完成させた。