8日にあった都市対抗野球決勝を接戦の末に制し、21年ぶりに優勝した愛知県春日井市の王子が11日、春日井市役所を訪れ、石…

 8日にあった都市対抗野球決勝を接戦の末に制し、21年ぶりに優勝した愛知県春日井市の王子が11日、春日井市役所を訪れ、石黒直樹市長に優勝を報告した。湯浅貴博監督(52)は「春日井に優勝旗を持ってくることができた。市が一丸となって応援してくれたおかげ」と謝意を伝えた。

 決勝は東京ドームで行われ、三菱自動車岡崎(岡崎市)との、史上初の愛知県勢対決。四回に先制を許す厳しい展開だったが、八回に逆転し2―1で勝利した。当日はスタンドで応援していた石黒市長は、八回に先頭打者が二塁を狙ってタッチアウトとされた判定がビデオ検証で覆ったことに触れ「終始、夢というか奇跡を見ているようだった」とたたえた。

 王子は1日にあった初戦も1―3の展開から九回裏に同点に追いつき、タイブレークとなった十回表に3点奪われながら、その裏に逆転サヨナラ勝ちしている。宝島史貴主将(30)は、市長に報告した後の取材に対し、「空気が重い場面でもポジティブな声出しをし、盛り上げることはみんなでやってきた。次の大会も優勝を狙う」と意気込みを語った。(大西英正)