ノーヒッターを文字通り目前にして、打たれ、降板となった山本。そこから味方投手陣も打ち込まれ……(C)Getty Imag…

ノーヒッターを文字通り目前にして、打たれ、降板となった山本。そこから味方投手陣も打ち込まれ……(C)Getty Images

 球界全体でも小さくない波紋を生んだ敗北は、同僚の胸にも響くものがあったようだ。

 物議を醸したのは、現地時間9月6日にドジャースがオリオールズに喫したサヨナラ負けだ。この試合に先発した山本由伸は、9回二死までノーヒッターを続ける快投を披露。誰もが快挙達成を信じた中で、1番のジャクソン・ホリデーのソロアーチを被弾し、無念の降板。さらに後続を担ったブレイク・トライネンとタナー・スコットがそれぞれ打ち込まれ、世界一軍団はショッキングな敗北を喫したのだ。

【動画】山本由伸ノーノーならず…味方パヘスの拙守シーンをチェック

 この「本当に悪夢」(『Dodgers Nation』のダグ・マケイン記者談)と揶揄された屈辱的な何よりも同情を集めたのは、9回二死までノーヒッターを継続していた山本だったわけだが、それは同僚たちからも寄せられた。米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』に出演した際に「最悪の負け」と語ったのは、タイラー・グラスノーだ。

 背中の張りを治療するために遠征には帯同せず、ロサンゼルスの自宅で試合を見守っていたというグラスノーは、「あの状況でベンチに座っているのは、かなり辛かったと思うね」と指摘。結果的に快投をふいにされた山本の心情を慮った上で、こう続けた。

「最終回にあれだけ悪いことが立て続けに起こるのはなかなかない。見ていて、ヤマが本当に気の毒に思えたよ。彼のピッチングは素晴らしかったし、完璧だったからね。何より最悪なのは、チームが勝てなかったことだった。あれは僕が経験してきた中でも最悪な敗戦の一つだったし、見たことがないものだった」

 数日後に合流してからも「その話はしなかったし、何かを聞くこともなかった」というグラスノーは、「あの試合のことを蒸し返したくなかった」と吐露。「チームも何か信じられないものを見たっていう空気はあったけど、もう頭を切り替えて、前に進もうという空気だった」とナインの雰囲気を伝えた。

 ドジャースはそこから破竹の4連勝を飾り、地区優勝のマジックを再点灯させている。グラスノーの証言を聞く限り、勝利まであと一死からの敗北は、スター軍団に闘志に火をつけるものになったのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】「50本打って守備をしていたら別の話だが…」大谷翔平とシュワバーの“MVP争い”は「想像できない」ほど大差か

【関連記事】甦った怪物の快速球 平均球速6.7キロ増の佐々木朗希が口にした「目標」 ド軍指揮官が提示したメジャー再昇格への課題は?

【関連記事】「パフォーマンスが急落」テオスカー放出の可能性 今オフ“FA市場の目玉”獲得で外野陣刷新か ド軍メディア