井上への想いを赤裸々に語ったフルトン(C)Getty Images かつて激闘を演じたライバルから熱い言葉が寄せられた。…

井上への想いを赤裸々に語ったフルトン(C)Getty Images
かつて激闘を演じたライバルから熱い言葉が寄せられた。
来る9月14日、ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥は、名古屋のIGアリーナで、WBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との防衛戦に臨む。
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アフマダリエフは井上が「群を抜いて最強」と緊張感を高めるほどの難敵だ。実際、判定決着の末に敗れた23年4月のマーロン・タパレス(フィリピン)戦で王座から陥落したものの、3戦無敗(3TKO)。実績を積みながら世界的な声価を高めてきている。
もっとも、井上の勝利を信じて疑わない声も根強く存在する。新たに「イノウエに勝ってほしい」と主張したのは、現WBCフェザー級王者スティーブン・フルトン(米国)だ。
井上と23年7月に拳を交わして敗れていた元WBC&WBOスーパーバンタム級王者は、現地時間9月8日に米ボクシング専門YouTubeチャンネル『Fight Hub TV』に出演。「MJ(アフマダリエフの愛称)との試合はどうなると思う?」と問われ、「とりあえず俺はイノウエにMJをボコボコにしてほしい。そうなると願ってるよ」とニヤり。井上に対して挑発的な言動を繰り返してきたアフマダリエフを非難するように、自身の願望を語った。
「俺がスーパーバンタムで2団体統一王者だった時、あいつもそうだった。その時にこっちは何度も対戦を持ち掛けたのに、なにかと難癖をつけてきて試合を拒んだんだ。それであいつはベルトを持ってない奴らと試合をやって、逃げ続けた結果、タパレスに負けたんだ。それで1年も休んだ後に、今さらイノウエに『俺から逃げている』だ? 何だよそれって話だよ。俺はああいうやつが嫌いなんだよ」
さらに「とにかくイノウエに勝ってほしい」と漏らしたフルトンは、「俺は負けたことに対しては何の恨みもない。逆にありがたいぐらいだった。イノウエに負けたことで俺は色々な学びを得た」と告白。「ボクシングだけじゃない。周囲の人間のこととか、本当に色々と学んだから、ありがたい経験になった」と続け、井上を次のようにも評している。
「(井上は)パッキャオと同じだ。何よりも偉大なことを求め続けているんだよ。だから俺はあいつを尊敬している」
今後のキャリアの目標を「イノウエとのリマッチだ。とにかく(引退までに)やりたい試合はそれだけ」と明かしたフルトン。彼の明かした熱き想いは、“モンスター”に届くだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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