グラスノーら継投による“ノーヒットワンラン”の期待も…本拠地は空席が目立った【MLB】ドジャース 3ー1 ロッキーズ(日…

グラスノーら継投による“ノーヒットワンラン”の期待も…本拠地は空席が目立った

【MLB】ドジャース 3ー1 ロッキーズ(日本時間9日・ロサンゼルス)

 ちょっと驚いた。ドジャースが戦った8日(日本時間9日)の本拠地・ロッキーズ戦。パドレスとの地区優勝争いの真っ只中、タイラー・グラスノーらの継投によるノーヒットワンランの珍記録がかかっていたというのに、ドジャースタジアムは内野も外野も空席が目立った。地元紙ロサンゼルス・タイムズのディラン・ヘルナンデス記者は「8回からお客さんがさらに帰っていったよね。なんでだろうと思ってました」。この日は観衆4万8433人と発表されたが、そこまでいるようには……。記者席から見えるスタンドは、ちょっと寂しかった。

 週初めの月曜日だから。それだけではなさそうだ。ドジャースタジアムは全てチケット価格変動制(ダイナミックプライシング)となっているが、大谷翔平の「投手ボブルヘッド」が来場者全員に配布される10日(同11日)はチケット価格が暴落。開幕時に最安値で100ドル近かったチケットは、この日までに最安49ドルに落ちていた。

 プラチナチケットに起きている“異変”。ヘルナンデス記者は「相手(地区最下位のロッキーズ)が良くない。あとは元々のチケット代が高すぎる」と分析した。ドジャースだけでなく、米国では大学スポーツもチケット価格が高騰。これが客足が遠のく一因になっているという。

 ちなみに昨年9月9日の月曜日、本拠地で行われたカブス戦は5万495人だった。さらに、大谷が前人未到の「50本塁打&50盗塁(50-50)」を達成し、地区Vを決めた9月24日からのパドレス3連戦は連日の5万人超え。記者席からもスタンドの盛り上がりが十分に伝わってきた。最後にヘルナンデス記者は、こう付け加えた。

「ドジャースもチーム的にはピンチでしょ。やっぱり圧倒的に強くないと」

 2013年から13年間で12度の地区優勝を果たしているドジャースだが、今季は後半戦22勝25敗と勝率5割以下。この日は逆転勝ちしたとはいえ、9月は2勝5敗とまだ波に乗れていない。ここから連勝街道を突き進むことを期待したい。(小谷真弥 / Masaya Kotani)