今回の角田とローソンの接触は新たな因縁になりそうだ(C)Getty Images “同門”とのアクシデントにより、今回も…

今回の角田とローソンの接触は新たな因縁になりそうだ(C)Getty Images

 “同門”とのアクシデントにより、今回も苦い結果となった。

 レッドブルの角田裕毅は9月7日に行われたF1第16戦イタリアGP決勝を13位で終えた。予選9番手からスタートし、レース中盤までは入賞圏内を狙える位置につけていたものの、28週目にレーシングブルズのリアム・ローソンと接触。マシンにダメージを受け、追い上げが不可能となり下位でのフィニッシュとなった。

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 予選で好位置につけながら、前回オランダGPに続いてのポイント獲得とはならなかった角田。決勝後には、失速の原因となった元チームメイトに向け、憤りを隠そうとはしなかった。米メディア『Motorsport.com』の中では、日本人ドライバーの以下のようなコメントが紹介されている。

「(ローソンとの)接触はかなり大きくて、クルマにダメージを負った。速度がかなり落ちてしまったから、本当にフラストレーションだし、僕にとっては全く不必要なことだった」

 さらに角田は、「もしポイント争いをしているなら、姉妹チーム同士でもライバル関係にあるし、(激しい競い合いも)理解できる部分もある。でも同時に越えてはいけない一線というものがある。ポイントを争っているのは僕で、彼はそうじゃなかった。正直、何と言っていいか分からない」と述べるなど、悔しさを滲ませている。

 また、『Motorsport.com』では、ローソンの声も伝えており、「レースはフラストレーションが溜まる内容だった。ソフトタイヤでスタートし少し賭けに出たが、うまくいかなかった。そういうこともあるさ」などと、自身の走りを冷静に振り返っている。

 ローソンは予選18位、決勝14位という結果については、「クルマ自体は今週末速かったのに、ポイントを持ち帰れなかったのは残念。でも速いクルマがあることはポジティブで、次のレースに向けて前を向けると思う」と分析。

 他にも、角田との接触に関しても、「本当に気にするほどのことでもなかった。彼がターン1で僕を抜いて、僕がターン4で抜き返そうとしたけど、右側に全くスペースがなかったから接触して、そのままシケインを通り抜けた。それで僕はポジションを返したんだ」とコメントしている。

 それぞれの言葉を見る限り、アクシデントの当事者同士の “温度差”は大きいようだ。いずれにせよ、角田にとって2025年のイタリアGPは、後味の悪さとともに記憶に残るレースとなってしまった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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