13日に開幕する陸上の世界選手権東京大会に出場するギリシャ選手団が、埼玉県三郷市で事前キャンプを続けている。11日まで…
13日に開幕する陸上の世界選手権東京大会に出場するギリシャ選手団が、埼玉県三郷市で事前キャンプを続けている。11日までの滞在期間中、練習の公開や地元の中学生への指導などで交流を深めている。
市によると、2014年2月に三郷市で開かれたハーフマラソンをきっかけに、交流がスタート。16年6月、市がギリシャの「ホストタウン」に登録され、21年東京五輪でも選手団の事前キャンプ地になった。2度目のキャンプの今回は、男子走り幅跳びで、東京とパリの五輪で2大会連続して金メダルを獲得したミルティアディス・テントグル選手(27)ら27人が訪れている。
市内では、毎年ギリシャイヨルティ(祭り)が開かれ、学校の給食にもギリシャ料理が出されるなど、市民の関心は高い。今回のキャンプを前に、トレーニング機器の準備や交流事業の経費などに充てようと、クラウドファンディング型ふるさと納税で寄付を募ったところ、約480万円が寄せられた。市はギリシャ国内の自治体との姉妹都市提携も調整している。
4日には、セナリオハウスフィールド三郷(三郷市陸上競技場公園)で歓迎セレモニーが開かれた。出席したテントグル選手は、東京五輪で「ワンピース」の主人公ルフィのポーズを披露して人気になったほどの日本通。歓迎に演奏された津軽三味線を手に取り「ギリシャの楽器ブズーキに似ている」と笑顔に。「4年前にも三郷に来て優勝できた。今回も金メダルを取りたい」と話した。また、7日には、東京五輪時はコロナ禍でかなわなかった、選手団コーチから地元中学生への直接指導も行われた。
10日まで、同競技場で練習が公開される。(伊藤悟)