<令和7年度 秋季埼玉県大会西部地区予選:富士見19-12狭山経済・狭山清陵(8回コールド)ド)>◇6日◇1回戦◇飯能市…
<令和7年度 秋季埼玉県大会西部地区予選:富士見19-12狭山経済・狭山清陵(8回コールド)ド)>◇6日◇1回戦◇飯能市民球場
台風一過で迎えた飯能市民球場の第1試合は、夏のスタメンが全員残る地区のシード校・富士見対2校連合(狭山清陵と狭山経済)との一戦。
富士見は旧チームでスタメン出場してきた1年生達が最高学年となり、勝負の秋を迎える。さらに川口青陵、南稜、狭山清陵の監督として結果を出してきた遠山巧氏が復帰し、主に投手を含めた守備面の担当として正式に新人戦から責任教師としてベンチ入りすることとなった。攻撃面を担当する林監督との2頭体制で今大会へ臨む。
一方、遠山氏の前任校でもある狭山清陵は今夏終了後、部員数8人となり、狭山経済と連合チームを組むこととなった。一昨年夏ベスト16に入るも現在は9人揃わず。公立高校を取り巻く環境は厳しい。
先発は2校連合が大井聖太(2年)、一方の富士見は1年生左腕・宮川陽輝が登板し試合が始まる。
試合は壮絶な点の取り合いとなる。先制したのは富士見。
初回、失策と四球などで2死二、三塁とし、5番・大河原虎次郎(2年)の左前適時打で2点を先制する。
2回表、押し出し四球で1点を失った富士見は3回裏、6番・前田隆之輔(2年)、7番・尾崎海翔(1年)、9番・三浦永真(1年)の3長短打に四死球や失策を絡め4点を奪うと、4回裏にも無死満塁とし、犠飛や暴投などで2点を追加し8対1とコールドペースへ持ち込む。
だが、富士見の2番手・関根奏介(1年)が5回表、2校連合に猛反撃を喰らう。3番・児嶋秀太(2年)、4番・土岐佑成(2年)、5番・米澤伶騎(2年)の3長短打を浴び3点を失うと、さらに1死満塁から8番・大井に右中間へ走者一掃の適時二塁打を浴び、この回一挙6点を失い8対7と一気に1点差まで追い上げられる。
そこからは点の取り合いに。
富士見はその裏、4番・古賀詞音(2年)、大河原、前田の3長短打で4点を奪うが、6回表、富士見の3番手・辻本大輔(1年)、4番手・秀島悠介(1年)は2校連合打線に捉えられ、7番・中島龍臥(2年)、大井に適時打を浴びるなど4点を失い12対11と再度1点差に。
突き放したい富士見はその裏、菅野勇輝(1年)、1番・新井大地(2年)、3番・小滝由真(2年)の3長短打で2点を奪うと、さらに続く古賀の左越え2ランと前田の適時打等、この回一挙5点を奪い17対11とし試合の大勢は決した。
結局、富士見が2校連合を8回コールド19対12で初戦を突破した。
富士見は7回に1点を失い、さらに8回にも無死一、二塁のピンチを招くが、ここはエース猪股優冴(2年)が好救援し無得点で切り抜けると、その裏、富士見は藤岡勇多(2年)が2点適時打を放ちコールドが成立。
とにかく、富士見は苦しんだ。
「初戦ということで多くの選手を使う目的で試合に入ったが投手陣は思ったようにいかなかった。できればこの試合、エースは使いたくなかったんですが最後ピシッとさせたかったので」と、林監督は苦い顔。この試合は既に旧チームから登板経験豊富なエース猪股、植田開心(2年)以外の投手発掘が主な目的も、被安打11、13四死球と特に1年生達が悉く崩れた。そこは今後へ向け不安材料だが、打線は18安打と振れている。
「今まで使っていない選手の中でややギクシャクした場面も見られたが、これも経験。攻撃に関してはある程度できたかなと。この代は勝負の年なので控えメンバーに経験を積ませることも先を見据えると大事。秋はチャンスだと思っているので投手陣は再度整備したい」と、林監督の鼻息も荒い。次の東野戦はもちろん、県大会でも虎視眈々と上位進出を窺うだけに投手陣の整備は必須だ。
富士見は勝負の代でどこまで勝ち上がることができるか。今後も楽しみな存在である。