◇国内女子◇ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント 最終日(7日)◇ゴルフ5カントリー オークビレッヂ(千葉県)◇65…

尾関彩美悠は今季ベストフィニッシュ

◇国内女子◇ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント 最終日(7日)◇ゴルフ5カントリー オークビレッヂ(千葉県)◇6505yd(パー72)◇晴れ(観衆1681人)

シード確保が危ういポジション。今大会を迎える数日前、尾関彩美悠は自分にある約束をした。90位にいた年間ポイントレース(メルセデスランキング)のことはもう、考えない。「気にしてもしょうがない。気にするのはやめようって決めました」。望んだ結果が出るのは、そんな時だったりもする。

不振を極めたシーズン前半戦を経て

台風15号の影響で36ホールに短縮された今週は、初日にシーズンベストの「67」をマーク。最終日は一時、優勝争いにも顔を出し「68」で回った。2連続バーディ直後の後半14番(パー3)で「奥からのアプローチでも良いと思っていたら、あんなに行くとは思わなくて…」とティショットでグリーンを外してボギーを喫したものの、通算9アンダーの4位フィニッシュ。8位だった「NEC軽井沢72」以来、今季2回目のトップ10入りを決めた。

逆転Vとはいかなくても、「後半はちょっと苦しかったんですけど、耐えて、耐えて、でした」と出来に納得できる理由がある。飛躍を誓った4年目の今季は序盤戦から絶不調。「ユーティリティがダメな時も、ドライバーがダメな時も、全部経験しました。何かが良くなれば、何かが悪くなった」

ピン型のパターが復調の決め手になっている

深刻だったのは得意にしてきたパッティング。4月の「KKT杯バンテリンレディス」以降、2カ月近く「3パットが止まらない」時期があった。「短いパットをいつも強気で打つのに、ジャストタッチばかり。ロングパットも強く打てなくなって」。不振を打破したのは逆転の発想だった。これまで、愛用してきた大きなヘッド&太いグリップのパターから、6月の「ニチレイレディス」でスコッティキャメロンのピン型ヘッドに細いグリップを合わせ、フィーリングを重視することで復調気配を感じられた。

ランキングは考えない!

トンネルを完全に抜けたとはまだ思えない。いま、心のよりどころは周囲のサポートだと即答した。「本当に全てにおいて、家族やファンの人たちの応援が一番」と苦しい時だからこそ、変わらぬ温かみがありがたい。次週の「ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会」(茨城・大洗GC)で国内メジャーの季節は本格化。ランキングは8つ上がって82位になった。(千葉県市原市/桂川洋一)