高速サーキットのモンツァでQ3には食い込んだ角田(C)Getty Images やはりエースとの“待遇”に違いはあるのか…

高速サーキットのモンツァでQ3には食い込んだ角田(C)Getty Images

 やはりエースとの“待遇”に違いはあるのか。レッドブルの角田裕毅は、現地時間9月6日に行われたF1第16戦イタリアGPの公式予選後に、絶対的存在である同僚マックス・フェルスタッペンとの「差」を仄めかした。

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「(マシンの)アップデートの差がどれほどかは正直なところは分からない。あったとしても、すごく大きな差ではなく、細かい部分ではあると思う。ただ、こういう接近戦では、そういう細かい差が常に大きな違いを生む」

 今回の予選で3戦ぶりにQ3に食い込んだ角田。最終アタックで、空気抵抗が少ないスリップストリームでの走行を、最終的にポールポジションを手にしたフェルスタッペンに譲り、集団の先頭を走った。

 そんなチーム戦術もあってタイムは大幅には伸びなかった。F1公式のフラッシュインタビューで「全体的にはハッピーだった」としながら、「ただ、僕の望みとは真逆だった。3、4週分は確実に影響があった」と漏らした角田の言葉には、エース優遇への羨ましさのような思いがにじみ出た。

 レッドブルで生じる“不平”をF1のレジェンドは嘆く。英衛星放送『Sky Sports』の解説を務めるニコ・ロズベルグ氏は「もう何年も経っているのに、まだユウキはマックスからコンマ7秒以上も遅れをとっている。これはどうやっても説明がつかない」と指摘。両雄のマシンの性能やアップグレード状況に差があると論じた上で、「どうして、いまだユウキがこんなに遅れを取っているんだ。あれだけの組織の中で解決策が見つからないなんておかしい」と嘆いた。

「ユウキは素晴らしいドライバーだ。彼はいかなるレーシングカーだろうと、基本的な運転の仕方は熟知しているはずなんだ。だからこそ今の状態は理解が出来ない。彼のマシンがマックスの乗っているものと100%同じではないと聞いているが、その違いが普通ならコンマ7秒も差が生まれるはずがない。せいぜいコンマ1秒程度なはずなんだ。ああ、かわいそうにな。ユウキには本当に、本当に同情するよ」

 フェルスタッペンが優遇される中でも、シビアに結果を求められる角田。彼がそうした逆境をいかにはねのけるかは興味深く見守りたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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