◇国内女子◇ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント 初日(6日)◇ゴルフ5カントリー オークビレッヂ(千葉県)◇650…
◇国内女子◇ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント 初日(6日)◇ゴルフ5カントリー オークビレッヂ(千葉県)◇6505yd(パー72)◇晴れ
日本列島を襲った台風15号の影響で大会初日が中止となったのは、ある意味で「プラスに」捉えられる。中澤瑠来(るな)はアマチュアとしてツアーに参加するにあたり、「競技日数が長くなればなるほど、プロとの差が出てしまう感じがする」と日々、壁を感じてやまない。
この日も同伴競技者の様子を見ては、「技術面もそうですけど、2人とも余裕があるように感じる。難しい場面での時間の使い方、セーフティに行くマネジメント…」と違いを受け取った。一緒に回ったのが藤田さいき、木戸愛というベテランだったからなおさらだ。そうは言っても、見上げた先輩を差し置いて好スコアが出せるのもゴルフではある。
「67」をマークして5アンダーの9位発進。前週の「ニトリレディス」では4位で迎えた決勝ラウンドでオーバーパーを並べ50位に終わったものの、「初日と2日目に伸ばせたのは自分の自信にもなりました」とポジティブな材料を抽出した。
「スコアが気になりだすと手先で合わせてしまう癖がある。大きい動きで手が“悪さをしないように”」とスイングも修正。この日は後半13番(パー5)で、残り220ydの2打目をグリーンにのせ、8mの段越えのパットがカップに沈むイーグルを奪取するなど、スキのないプレーを展開した。
中止になった前日は昼寝をしてからコース近隣のドライビングレンジで150球ほど打ち込んだ。その前の朝食はガスト、練習後のおやつはマクドナルド…と開幕前の栄養補給はちょっとジャンキー。そう振り返ってみて苦笑いした6月の「日本女子アマチュア選手権」覇者は、まさにプロの壁にぶち当たってきた選手でもある。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに2021年から毎年挑戦して“4連敗”中だ。
その隔たりを一足飛びできるチャンスが首位と3打差で迎える最終日にある。昨年の「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」を制したイ・ヒョソン(韓国)以来、日本勢では19年「富士通レディース」を制した古江彩佳以来となるアマチュア優勝を果たせば、即プロ転向が可能。これ以上ないニンジンがぶら下がっていても、22歳は「目の前の一打に集中して、優勝ができればうれしいです」と実直だった。(千葉県市原市/桂川洋一)