木浪は久々の遊撃スタメンで二塁打をマーク(C)産経新聞社 阪神は9月5日の広島戦(甲子園)に6-1の快勝。マジックを3と…

木浪は久々の遊撃スタメンで二塁打をマーク(C)産経新聞社

 阪神は9月5日の広島戦(甲子園)に6-1の快勝。マジックを3とし、早ければ7日にも優勝が決まる。

 圧巻の一発が甲子園を沸かせた。

【動画】こんな奇跡あるか? 大山悠輔の甲子園初のグランドスラムシーン

 初回に1点を先制された直後、その裏に森下翔太の適時打が飛び出し、すぐさま同点に追いつくとなおも無死満塁の好機に打席に入った大山悠輔は相手先発左腕、森翔平の初球チェンジアップを完ぺきに捉えた。

 打った瞬間にそれとわかるドラマのような打球を左翼席に運び、ダイヤモンドを1周。聖地に響く地鳴りのような歓声、大山にとっては本拠地甲子園で初となる記念すべき、9号グランドスラムで猛虎ファンを喜ばせた。

 またこの試合で注目を集めたのは「7番・遊撃」で先発した木浪聖也にもある。日本一に輝いた2023シーズンは「恐怖の8番打者」として存在感を発揮。下位からの攻撃力、満塁に強いことでも注目を集めた。

 6月以来のスタメン起用に5-1で迎えた初回一死走者なしの場面、三塁線を抜ける痛烈な打球で二塁打をマーク。その後の大竹耕太郎の適時打につなげた。
 
 ただ守備では4回二死走者なしの場面で菊池涼介の打球をファンブルし、失策が記録された。6回に大竹の代打として打席に入った小幡竜平が、7回から遊撃ポジションに入った。

 チームの今季の遊撃争いはめまぐるしく変化していった。

 開幕戦は「8番・遊撃」で木浪が先発出場、その後、現在チームトップの75試合(途中出場含む)で遊撃を任されているのが高卒7年目シーズンとなる小幡、次いで木浪が36試合、また後半戦、存在感を示しているのは大卒8年目、29歳シーズンを迎えている熊谷敬宥にもある。

 昨年までは代走、守備固めでチームを支える場面が多かったが、今季は内外野のユーティリティとして活躍、8月に入ってからは遊撃ポジションでも先発、たびたびの好守を見せたとあって、チーム内の信頼感も増している。

 そして、まもなく優勝が決定するチームは今後、ポストシーズンを見据える。本拠地のアドバンテージがありながら、短期決戦の怖さは過去にも証明されている。強みの投手陣を生かすためにも守備の堅さが求められそうだ。

 セ・リーグの貯金を独占と藤川阪神の圧巻の強さの理由の一つにリーグ最少失策の「50」(5日現在)とミスが少なかったことも大きいと見られる。

 内野守備の要ともされる遊撃ポジションを今後はどの選手が担っていくのか。優勝決定後の起用法も引き続きの注目ポイントとなっていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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