【MLSカップ3位決定戦・LAギャラクシーvsオークランドシティFC 2025年8月31日(日)14:00キックオフ】…
【MLSカップ3位決定戦・LAギャラクシーvsオークランドシティFC 2025年8月31日(日)14:00キックオフ】 撮影/渡辺航滋(Sony αⅡ使用)
■吉田麻也と山根視来が「存在感」を発揮
サッカー日本代表がアメリカ遠征に出発した8月31日、ロサンゼルスではMLS(メジャーリーグサッカー)で注目の2試合が行われた。
14時キックオフとなったMLSカップの3位決定戦、ロサンゼルス・ギャラクシー対オークランドシティFCの一戦は、まるで南国にいるような暑さの中で行われた。試合会場はディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク。そのピッチ上に、吉田麻也と山根視来、2人の元日本代表がいた。
LAギャラクシーの背番号4の白いユニフォームの左腕に、黒のキャプテンマークを巻いた吉田は、左センターバックの位置から大きな声を張り上げてチームを鼓舞し続け、DFライン、さらにチーム全体をコントロール。前線への正確なフィードを見せながら、相手との駆け引きにも勝利し、空中戦で相手に競り負けるシーンはほぼ皆無。酷暑の中でも調子は良さそうだった。一方、右サイドバックとしてスタメン出場した山根は、持ち味である積極的な攻撃参加を見せる。独自のリズムでボールを持ちながら、中盤の選手との連携で何度もペナルティーエリア内まで侵入してのチャンスメイクで存在感を示していた。
試合は前半9分、LAギャラクシーが元ドイツ代表のMFマルコス・ロイスの先制ゴールで先手を奪った。後半15分にアルゼンチン人FWマルティン・オヘダに同点弾を決められたが、同22分にガーナ代表FWジョゼフ・ペインツィルが勝ち越しゴール。LAギャラクシーが2-1で勝利した。
MLSカップ準決勝でシアトル・サウンダーズに0-2で敗れたLAギャラクシーだったが、3位になったことで2026年CONCACAFチャンピオンズカップの出場権を獲得した。
試合後、吉田は駆けつけた地元サポーターに感謝しながら笑顔でサイン。この試合の1週間前に37歳の誕生日を迎えた吉田だが、この日のピッチ上で示した実力、安定したプレー、チームに安心感を与える人間性があれば、CB陣のケガ人が続出している日本代表の中でも戦力となり、さらに現地での知識と経験が日本の大きな力になるのではないかと思えた。
【MLSリーグ第30節・ロサンゼルスFCvsサンディエゴFC 2025年8月31日(日)19:45キックオフ】 撮影/渡辺航滋(Sony αⅡ使用)
■今夏移籍「プレミア得点王」が本拠地デビュー
同じ8月31日の夜、7時45分からのナイトゲームで、ロサンゼルスFC対サンディエゴFCの試合がBMOスタジアムで行われた。その一戦で大きな注目を集めたのが、この日が本拠地デビュー戦となった韓国代表FWソン・フンミンだった。
スタジアムにはロサンゼルス在住の多くの韓国人ファン、そしてレポーター、記者、カメラマン数10人の韓国メディアが大挙して訪れ、プレミアリーグでも活躍したアジアNo. 1ストライカーの一挙手一投足を追った。
試合が始まるや否や、背番号7の黒のユニフォーム姿のソン・フンミンは相手DFにプレスをかけ、ピッチを走り回り、積極果敢にゴールを狙い、前後半合わせて惜しいシュートを何度も放った。周囲とのコンビネーション不足もあり、個人技で打開する場面が目立ったが、プレミアリーグで得点王となった実力の片鱗を見せ続けた。
LAFCには、トットナム時代のチームメイトでもあったGKウーゴ・ロリスも在籍していたが、試合は2−1でサンディエゴFCが逆転勝利。ノーゴールに終わったソン・フンミンは試合後、悔しさのあまりピッチに座り込み、泣き崩れた。それほどの情熱を込めていたソン・フンミンに驚くとともに、ソン・フンミンでさえ苦戦するMLSの高いプレーレベル、そして南米のようなスタンドの熱狂ぶりも印象的だった。
■試合結果
LAギャラクシー 2-1 オークランドシティFC
ロサンゼルスFC 1-2 サンディエゴFC