対戦が決定したタイソンとメイウェザー(C)Getty Images 衝撃的なマッチメイクが話題を呼んでいる。 現地時間9…

対戦が決定したタイソンとメイウェザー(C)Getty Images
衝撃的なマッチメイクが話題を呼んでいる。
現地時間9月4日、スポーツ専門局『ESPN』をはじめとする複数の米メディアは、ボクシングの元世界ヘビー級王者のマイク・タイソンと、元世界5階級制覇王者のフロイド・メイウェザーJr.が、2026年の春にエキシビションマッチで対戦する契約で合意したと報道した。
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互いに最盛期を超えたレジェンドによる“階級の垣根”を超えた対戦だ。現時点で会場や試合日程、ルールに関する発表はなく、開催時期の「2026年春」としか公表されていないものの、両陣営はファイトマネーなどで契約合意。かなり前向きな動きを見せているという。
互いに世界の頂を知る猛者だが、近年はエキシビションファイトでの興行実施に奔走している。
メイウェザーJr.は2017年に50戦無敗のキャリアを積んだプロボクサーから引退し、エキシビションマッチに継続的に出場。22年9月には、RIZINの舞台で、総合格闘家の朝倉未来と対戦して列島を盛り上げた。
一方のタイソンも昨年11月に、プロボクシングライセンスを持つ、お騒がせYouTuberのジェイク・ポールとのエキシビションマッチを慣行。当時58歳という年齢による運動量の低下も影響して「退屈でつまらない」と揶揄される試合内容に終始したが、動画配信サービス『Netflix』でPPV配信されるなど、ビジネス面で莫大な収益をもたらしたとされている。
無論、全盛期を過ぎているとはいえ、階級差の異なる両雄の対戦を危険視する声もある。米紙『USA Today』のジョシュ・ピーター記者は、来年6月に60歳となるタイソンについて「弱弱しく見える」と懸念。その上で「頭部へのダメージは冗談じゃすまない。特にタイソンのような選手にとっては深刻になり得る。もしも、互いの強烈なパンチが炸裂し、脳が揺さぶられ、頭部外傷が進行したらどうする? ブレーキを踏むには遅すぎるのか」と投げかけた。
しかし、タイソンとメイウェザーJr.はマッチメイクに向けてポジティブな言葉を発信している。
プロモーターのCSIスポーツの声明においてタイソンは「CSIから『フロイド・メイウェザーとのリングに上がらないか』と相談を受けた時、まさかこんなことはありえないと思ったが、フロイドは承諾した」とした上で「世界も、そして俺も、まさか実現するとは思ってもみなかった試合だ。でも、ボクシングは予測不可能な時代に入り、この試合はまさに予測不可能だ。あいつの健康には害を及ぼすだろうが、やりたいと言っている。だから合意したんだ」と訴えた。
また、タイソンを驚かせる契約にサインをしたというメイウェザーJr.は「30年間ボクシングをやってきたが、俺の伝説を汚せるボクサーは一人もいなかった」と前置きし、“世界最恐”と名を馳せたレジェンドと対峙する胸中を打ち明けている。
「どいつも知っていると思うが、俺が何かをする時は、それは必ずデカいものになり、伝説となる。俺は今もボクシング界の最高峰だ。このエキシビションマッチは、ファンが望むものを提供するんだ」
ファンが望むものを提供する――。そう力説する二人だが、果たして、試合はどのような展開となるのか。今後の動静が注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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