5月9日からイタリア・ローマで開幕の「BNLイタリア国際」(ATP1000/クレーコート)。 木曜日に行なわれた3回戦。ロジャー・フェデラー(スイス)は、15位のドミニク・ティーム(オーストリア)に6-7(2) 4-6で敗れた。 前週の…

 5月9日からイタリア・ローマで開幕の「BNLイタリア国際」(ATP1000/クレーコート)。

 木曜日に行なわれた3回戦。ロジャー・フェデラー(スイス)は、15位のドミニク・ティーム(オーストリア)に6-7(2) 4-6で敗れた。

 前週のマドリッドの大会を腰の痛みのために欠場していたフェデラーは、今大会で2試合をプレーできたことがよかったと話している。

「自分がどんなプレーをしていたかは問題ではない。大事なのは、何の問題もなくコートに立てたということ。そして、自分に何ができるかを試せたことだ」とフェデラーは言う。フェデラーは水曜日の初戦ではアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を下していた。

「ここで結果を残せるような状態じゃなかったのは自分でもわかっていた。だから、今回のことを深読みして欲しくないし、自分でもしないつもり」とフェデラーは言い、「ここで結果が出せなかったからといって何の問題が?  という話なんだよ。大事なのはこれから先の数ヶ月のことだからね」と続けている。

 全仏オープンまであと10日。しかし、フェデラーは痛みをどうしていくかについて見つける必要がある。

「パリまでもう間がないからね」とフェデラー。彼は今季の初めにも左膝の手術で10週間ほどツアーを離れていた。「今の自分のプレーでは、全仏オープンでもいい結果は残せないと思う。このプレーではいけないとも思う。でも、いずれにせよ、なんとか回復させていく自信はまだ持っているよ」。

 フェデラーは第1セットでは先にブレークに成功したが、ティームもすぐにブレークバックして追いつくと、その後はティームのサービスが効果的に決まっていった。ティームは22歳。現在のトップ20では最年少の選手だ。今年、ジョコビッチに対して勝利した試合に次ぐ、大きな勝利となった。

 フェデラーは数本の弱いバックハンドのリターンを打つとコートの真ん中で止まってポジションに戻らなかった。ティームががら空きのコートに向ってイージーにウイナーを奪うと、フェデラーはそのまベンチに戻った。今大会はフェデラーがまだ未勝利の数少ない大会の一つでもある。今大会での彼は昨年を含め、4度の準優勝が最高成績だ。

 一方で、準々決勝ではノバク・ジョコビッチ(セルビア)とラファエル・ナダル(スペイン)が対戦することが決まった。

 ジョコビッチは第1セットこそありえないプレーだったが、0-6 6-3 6-2で37位のトーマス・ベルッチ(ブラジル)を下し、ナダルはニック・キリオス(オーストラリア)を6-7(3) 6-2 6-4で下しての勝ち上がりだ。

 第1セットのジョコビッチは、2012年のシンシナティの決勝でフェデラーに喫して以来となるベーグル(※獲得ゲーム数0のセットのことを指す)を食らった。

 涼しくなった夜の試合。ジョコビッチは序盤で苦戦した。第1セットはジョコビッチが16本のアンフォーストエラーを記録したのに対してベルッチは3本だった。

 第2セットの最初のゲームでようやくサービスをキープしたジョコビッチは、両手を挙げてガッツポーズを作り、観客たちを楽しませていた。

 また、アンディ・マレー(イギリス)は、ジェレミー・シャルディ(フランス)を6-0 6-4で退けている。準々決勝の相手は第12シードのダビド・ゴファン(ベルギー)だ。ゴファンは第8シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)をわずか49分、6-0 6-0で下しての勝ち上がりだ。

 ティームと準々決勝を戦うのは、第6シードの錦織圭(日清食品)で、リシャール・ガスケ(フランス)を6-1 6-4で下しての勝ち上がりとなっている。

 また、フアン・モナコ(アルゼンチン)が、全仏オープンを制したスタン・ワウリンカ(スイス)を6-7(5) 6-3 6-4で破っている。準々決勝ではラッキールーザーから勝ち上がってきたルカ・プイユ(フランス)との対戦だ。プイユは第9シードのダビド・フェレール(スペイン)を6-4 6-1で倒してのベスト8ととなっている。(C)AP