オランダGPで目に見える結果を出した角田(C)Getty Images いまだ不透明な状態が続く去就問題は、驚きの形で進…

オランダGPで目に見える結果を出した角田(C)Getty Images

 いまだ不透明な状態が続く去就問題は、驚きの形で進むかもしれない。

 現地時間9月3日、海外専門メディア『Motorsport.com』のイタリア版は、角田裕毅(レッドブル)の来季去就に関して、興味深い情報を発信した。

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 今年3月27日に姉妹チームのレーシングブルズからレッドブルに緊急昇格した角田。ただ、満を持して挑戦したレッドブルでは「操作困難」とされるマシン『RB21』への適応に苦心している感が否めず。「とにかくポイントが取れていない」とも語ったヘルムート・マルコ博士を筆頭とする上層部を満足させるだけの結果は残せていない。

 いまだ明確な答えが出ない中、現地時間8月30日にマルコ博士は、角田の来季契約について「あと数回のレース結果や内容をチェックして、遅くとも10月中には最終的な決定を下したい」と明言。最終的な判断の期限として、現地時間10月27日から始まるメキシコGPに据えた。岐路に立つ25歳にとって、ここからは生き残りを懸けた正念場となる。

 そうした中で、『Motorsport.com』のイタリア版がすっぱ抜いたのは、レッドブルの来季のチーム構想だ。同メディアは角田に関して来季序盤は契約を継続し、開発中の来季マシンの情報を収集。そして、シーズン中に機を見計らってレーシングブルズで目覚ましい成長を遂げている弱冠二十歳の“新星”アイザック・ハジャーを昇格させ、角田をレーシングブルズに戻すという。

 この電撃プランについて同メディアは「現時点で最も可能性の高いシナリオ」と報道。さらに「関係者の中にはレッドブルへの移籍を褒美と捉える者もいれば、ツノダや(リアム・)ローソンがそうであったように悪夢への入り口と捉える者もいる」とも伝えた。

 また、レッドブル上層部は、現在F2で研鑽を積んでいる18歳の“怪物”アービッド・リンドブラッドの成長も重要視。来季中のF1昇格も睨んでおり、仮にゴーサインが出た場合には、角田とローソンのどちらかがレーシングブルズのシートから外される可能性があるという。

「決定はいまだ保留中だが、レッドブルは、ハジャーを昇格させた暁には、ツノダをレーシングブルズに降格させる計画を持っている。さらにツノダもしくはローソンが将来的にリンドブラッドにポジションを譲る可能性も否定はできない。ここで落選した者は、26年を観客として観戦せざるを得なくなるリスクがあり、ツノダとローソンの陣営は、マルコの決断を急いでいる」

 サマーブレイク後にレッドブル残留を「目標」と語った角田。そんな常勝軍団での生き残りを果たすためにも、メキシコGPまでの5戦では、批判すらも吹き飛ばす圧倒的な結果が求められそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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