◇国内男子◇ロピア フジサンケイクラシック 事前(3日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)プロのクラブセッ…
◇国内男子◇ロピア フジサンケイクラシック 事前(3日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)
プロのクラブセッティングを撮影していて、最近思うことがある。ネックに「7」や「9」の文字が記されたショートウッドが増えているということだ。
前週「Sansan KBCオーガスタ」優勝の小斉平優和はステルス2の7番ウッド(以下7W)を入れる。他にも比嘉一貴(Qi35)や金子駆大(ステルス2)、佐藤大平(Qi35)らも7Wを入れる。
8月「リシャール・ミルチャリティ」で優勝した池村寛世にいたっては、7Wに加えて9番ウッド(以下9W)を入れている(シャフトはスチール)。阿久津未来也も前週から9W(Qi35)を投入した。
海の向こうでは松山英樹がピンの7W「G440MAX」を8月「ツアー選手権」で使った。久常涼は長らくの7W(Qi35)ラバーだし、ことし米下部ツアーを主戦場とする平田憲聖も、シーズン途中に4U→7W(Qi35)と替えていた。
男子プロのセッティングといえば、かつてはウッドは「1→3→5W」でその下はアイアンという構成が主流だったが、今は「1→3HL→7W」(比嘉)や「1→1(ミニドラ)→7→9W」(池村)など、まさに多様。では、この変化はなぜか。
「男子プロはスプーンでも球を潰してコントロールしたい。そうなるとロフトが必要になってきます。3HLや4番ウッドなど15度よりロフトが寝るヘッドを使う選手が増えている。スプーンが寝てくると、その下はクリークではなく7番ウッドに白羽の矢が立つのでは」とは、フェアウェイウッド使用率の最も多いテーラーメイドのツアーレップ。
さらにヘッドの進化も番手の流れの変化に寄与していて、「これまでの7番ウッドは男子プロのヘッドスピードだと吹けて上にしか上がらなかったのですが、今のヘッドは進化しているので、前にも行くし自分でスピンも利かせて球を止めることもできる。みんな2打目の打ちたい距離に合わせてロフトを調整していますよ」と、19度近くまでロフト立てて使っている選手も多いとか。
実際に「7番ウッドで250yd近くまでは打ちます」と言うのは池村寛世。「最近は5番アイアンもしんどくて、9番ウッドも作ってもらいました。来年11番ウッド作ろうかな」と言うほど。他に森山友貴、亀代順哉らピン契約選手は、4Wと7Wの組み合わせが多く、彼らも「ハイロフトでもフックフェースに見えづらく、しっかりとスピンも入れられて球が止まります」(森山)とヘッドの進化を感じている。
また、番手の下からの流れでショートウッドを入れる選手もいる。「なんかユーティリティが苦手なんですよね。球が上がりづらいし、ピュンと強い球が出やすくて、落ちてからも転がっちゃう」というのは近藤智弘。ユーティリティの代わりに9Wを入れ、「1-1(ミニドラ)-5-9W」の構成だ。同じく9番ウッドを入れる谷原秀人のススメで入れるようになった。
もはや、「ウッド=1-3-5W」という構成は、プロの間ではだいぶ無くなっているようだ。むしろアマチュアのほうが、未だその固定概念に縛られているかもしれない。(山梨県河口湖町/服部謙二郎)