春の恒例行事「とくしまマラソン」のコースが2027年大会から、大幅に変わる。吉野川の堤防道路が中心だったが、街中や田園…
春の恒例行事「とくしまマラソン」のコースが2027年大会から、大幅に変わる。吉野川の堤防道路が中心だったが、街中や田園地帯を多く通ることになる。
2日、徳島県庁であった実行委員会(会長=後藤田正純知事)で、新コースの概要案が承認された。とくぎんトモニアリーナ(徳島市立体育館)前からスタート。市内の田宮街道を通り吉野川南岸の堤防道路へ。阿波しらさぎ大橋で対岸に渡り、ゆめタウン徳島(藍住町)や北島チューリップ公園(北島町)の前を通ってゴールのポカリスエットスタジアム(鳴門市)を目指す。
従来は堤防道路が8割で市街地などが2割だったが、新コースはその比率が逆になる。また折り返し地点は従来の1カ所から3カ所に。ランナー同士が向かい合って走るすれ違い区間は、1キロ弱から約16キロに延びるという。
定員は25年大会と同じく、8500人程度を想定。実行委の担当者は「すれ違い区間が延びたことで、お互いの走る姿を見てランナー同士の一体感が生まれる。沿道の応援も増えることが期待される」と話す。
とくしまマラソンは明石海峡大橋の開通10周年にあたる08年に、県と徳島市が初めて開催した。新型コロナウイルスの感染拡大による中止などを経て、23年に再開した。四国のフルマラソン大会として市民ランナーに親しまれる一方、主に吉野川の堤防道路を走るため「景色が単調」などの声もあった。
実行委は今年1月に新コースの検討委員会を立ち上げ、一般ランナーやアスリートなどの意見を踏まえてコースの魅力アップを模索してきた。大会実施に向けて細部を詰め、コースの詳細は26年5月以降に固まる。
なお、来年の大会は従来のコースで3月22日に開かれる。(相江智也)