高校日本代表を率いる小倉監督(C)産経新聞社 世界一連覇を目指す戦いが幕を開けます。 9月5日に沖縄で開幕する「第32回…

高校日本代表を率いる小倉監督(C)産経新聞社
世界一連覇を目指す戦いが幕を開けます。
9月5日に沖縄で開幕する「第32回WBSC U-18野球ワールドカップ」です。各カテゴリーに設けられた「侍ジャパン」の中でも、高校日本代表の注目度はトップチームに続いて、高いと言えます。高校球児のトップ・オブ・トップが選出され、「夢の続き」を見せてくれる点も、人気の秘訣でしょう。
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今大会で選出されたのは、甲子園球児をメインに計20名です。高校野球取材歴の長いスポーツライターは言います。
「今大会の特徴としては、昨秋の明治神宮大会V、今春の選抜高校野球V、今夏の甲子園8強を成し遂げた横浜から4人が選ばれたことでしょう。主将を託された外野手の阿部葉太、攻守にハイレベルな奥村凌大、為永皓の両内野手、そして投打にトップクラスの実力を誇るサウスポー・奥村頼人と、いずれも主力としての活躍が期待されています」
そして、こう続けるのです。
「現場では、夏の甲子園で準優勝した日大三高から選出が0人だったことが話題になっています。というのも今大会、高校侍の指揮を執る小倉全由監督は日大三高の前監督です。ならば一人ぐらい、自身の息の掛かった選手をねじ込みたくもなるものです。高校球児にとって日本代表の称号は一生モノの勲章ですから。しかし、小倉監督のお人柄なのでしょう。そんな気配は全くなかった。小倉監督が慕われ、愛される理由はそんなところにもあるんです」
そして今夏の日大三高が「準優勝なのにジャパン0人」であることは、裏を返せば「偉業」であると、前述のスポーツライターは言うのです。
「突出した超高校級のスターがいないにも関わらず、甲子園で準優勝したというのは、『チーム力で勝ち上がった』ことの証明でもあるんです。三木有造監督の熱き情熱のもと、ナインが一丸となって勝ち進んだからこそ、最後の2校に上り詰めることが出来た。そういう意味でも高校野球にとって、お手本のようなチームだったと言えるでしょう」
「準優勝なのに代表0人」から導かれたのは「小倉監督のクリーンな人柄」と「チーム力で勝ち取った準優勝」という2つの結論です。日大三高のナインは十分、胸を張って良いでしょう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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