フェルスタッペンも現状のレッドブルには満足していないだろう(C)Getty Images 来季のレッドブル残留を決断した…

フェルスタッペンも現状のレッドブルには満足していないだろう(C)Getty Images
来季のレッドブル残留を決断したマックス・フェルスタッペンが噂に持ち上がっていたメルセデスだけでなく、フェラーリも移籍先の候補として検討していたと北欧を中心に展開する放送局『Viaplay Sports』が9月1日までに伝えた。
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父のヨス氏が同局のインタビューで「今年は例年よりも少し多く話した。噂には事実もあれば、ナンセンスなこともたくさんある。しかし、フェラーリ、メルセデス、レッドブルについて話をしている」と語り、「マックスと私は可能性のある選択肢を模索している。マクラーレン以外の3つのビッグチームが彼を歓迎できる」と3つのトップチームを今後も移籍先として検討していることを明かした。
注目は選択肢の中にホンダと新たなパートナーシップを結んだアストンマーティンの名前がなかったことだ。英紙『Mirror』によると、「アストンマーティンの野心的な億万長者オーナーのローレンス・ストロールは、すでに伝説のデザイナー、エイドリアン・ニューウェイに多額の資金を投じており、4度のチャンピオンに輝いたフェルスタッペンをニューウェイが手掛けるマシンに乗せたいと考えている。が、今年はこのチームを選択肢として議論しなかったというヨスの示唆は、アストン側にとって不利な状況をもたらすだろう」としている。
今季も元王者のフェルナンド・アロンソがアストンマーティンを引っ張っているが、現行マシンに優勝争いに加わるポテンシャルが足りず、フェルタッペンにとっては格下のチームとみているのだろう。
2027年にメルセデスに移るとしても現レギュラーのジョージ・ラッセル、ルーキーのキミ・アントネッリのどちらかの契約を来季で打ち切る必要があり、フェラーリもエースのシャルル・ルクレールと2029年までの長期契約を交わしているとされ、今季から加入した元王者のルイス・ハミルトンの去就次第。果たしてフェラーリ側が、わずか1年でベテランをクビにできるのか難しい判断を強いられる。
フェルタッペンは今季わずか2勝。マクラーレンに屈してばかりで、前戦オランダGPでは2位に終わり、エミリアロマーミャGPの勝利を最後に8連敗となった。全22戦で19勝を挙げた2023年のような圧倒的な強さはすっかり影を潜めている。
フェルスタッペンとレッドブルの間で締結されている契約は2028年までだが、パフォーマンス条項が盛り込まれており、シーズン途中で一定の成績を残していなければ、契約を打ち切ることもできる。今季はそれを行使しなかったものの、来季はパワーユニットのレギュレーションが大きく変わり、自社開発した仕様で臨むレッドブルがどれだけの活躍を見せるかは未知数。今季よりも成績を落とす場合もあり、潔くレッドブルとの関係を解消しても全くおかしくない。
2000年以降に8人のワールドチャンピオンが誕生しているが、現役時代に跳ね馬のマシンを駆っていないのはジェンソン・バトン、ニコ・ロズベルグ、フェルスタッペンの計3人。ミハエル・シューマッハーもベネトンで連覇した後に移籍した。名門フェラーリは絶えずレーサー心をくすぐる存在といえる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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