小野寺は今季初スタメンの試合でマルチ安打と結果を残した(C)産経新聞社 優勝マジック7とし、歓喜の瞬間がまもなく訪れよう…

小野寺は今季初スタメンの試合でマルチ安打と結果を残した(C)産経新聞社
優勝マジック7とし、歓喜の瞬間がまもなく訪れようとしている阪神では、熾烈なポジション争いが続いている。
「育てながら勝つ」と長期的な強化プランが光るチームにおいて、また最近になって戦いの輪に加わった、新たな若虎の存在も注目されている。
育成出身、プロ6年目シーズンを迎えた小野寺暖だ。
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8月31日の巨人戦(甲子園)に「7番・左翼」で今季初の先発出場となると、2回一死一、二塁で迎えた第1打席に相手先発左腕の横川凱の直球をしっかり左前に運んで、チャンスメイクに貢献。
さらに2点を追う7回先頭の打席でも相手3番手左腕、中川皓太の直球を捉えて中前打をマーク。「左殺し」としてしっかり役目を果たし、この回逆転となるイニングにつなげた。
今季は開幕1軍入りを果たすも4月に登録抹消となるなど、なかなか出場機会に恵まれず。8月26日に再昇格となるとチャンスがめぐってきたのは8月29日の巨人戦。その試合で代打として今季初安打をマーク、さらに懸命に取り組む姿勢でカード最終の31日のゲームで今季初スタメンを勝ち取り、マルチ安打と結果を残した。
元々守備は強みとされるが、左翼守備でも好守を連発、躍動感あふれるプレーでチームを盛り立てた。
23年の日本一シーズンでは一時、3番を務めるなど規定打席には届かなかったが、打率.347と潜在能力の高さを示した。
そんな右のロマン砲も今季はここまでアピール機会に恵まれず。それだけチーム内競争の激しさ、層の暑さの裏返しとなるが、これまでも前川右京、高寺望夢、中川勇斗、豊田寛、熊谷敬宥などが挑んできた左翼枠で再び泥臭く、自身の存在を示し始めた。
小野寺をめぐってはファンの間からも「阪神、どんだけ層が厚いんや!」「今が1番状態がいい」「応援したくなる」「全力で頑張ってほしい」など応援の声が高まっている。
ほかの選手同様、背番号60の勇姿が引き続き、注目を集めていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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