長らく期待を背負う石川は意地を見せたいところだ(C)産経新聞社 逆転のCS進出可能性は大いにある。 中日は8月を終え、5…

長らく期待を背負う石川は意地を見せたいところだ(C)産経新聞社
逆転のCS進出可能性は大いにある。
中日は8月を終え、54勝63敗2分けで借金が9。順位こそ5位に甘んじるが、3位・DeNAまで1.5ゲーム差。2位の巨人にも3ゲーム差と、射程圏内に収める。
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シーズンは残り24試合。今後も先のDeNA戦のような死闘が幾度となく訪れるはずで、現有戦力の頑張りだけでなく、時にこれまで実力を発揮しきれなかった選手の活躍も必要になるかもしれない。本稿では逆転CS進出への切り札になり得る選手を挙げていきたい。
なお、9月2日現在で1軍登録されていない選手から挙げることとする。
■石川昂弥:2軍戦で打撃絶好調
筆頭は石川昂弥だろう。
高卒6年目を迎えた今季は、開幕4番に指名されながら極度の不振に陥り、ここまで21試合で打率.134、0本塁打に終わっている。
ただ、直近の2軍戦では6試合連続安打をマーク。8月30日のオリックス戦(ほっと神戸)では左翼席へ4号ソロを放っている。報道によると落合英二2軍監督も1軍合流へゴーサインを出しており、あとは上の選手との兼ね合いの模様。
かつて3球団競合で指名された大器は、今度こそチームを浮上させられるか注目したい。
■金丸夢斗:黄金ルーキーは再び昇格なるか
今年の黄金ルーキー・金丸夢斗も現在は2軍で調整中だ。
5月5日の1軍デビューからなかなか白星に恵まれず、10度目の先発となった8月7日の阪神戦でようやく初勝利。150キロ前後の速球はベース板での強さが光り、プロの打者も対応を苦慮していた。
一方で変化球の精度やピンチを背負った際の投球に課題が残り、8月24日の広島戦を最後に登録抹消。井上一樹監督の意向で「無期限2軍」を言い渡されている。
ただ、これはネガティブな意味ではなく、より大きくなるための成長を促すためのもの。リフレッシュを兼ねて自分を見つめ直した先には、再び1軍の登板が訪れるはずだ。
■根尾昂:疲弊する救援陣を救うかも?
かつてのドラフト1位といえば、根尾昂もいる。
投手転向4年目となった今季はリリーフとして勝負。1軍でこそ4試合登板で防御率7.94だが、2軍では33試合に投げて同1.97と結果を残している。昨季までは先発を目指した結果、持ち味の躍動感が失われていたが、今季は短いイニングで力を出し切ることで本来の持ち味が出ている印象だ。
チームは現在、リリーフ陣が疲弊している状況。松山晋也へつなぐ継投が不安定となっている。ここに根尾が食い込むことで、残りのシーズンをうまく乗り切れるかもしれない。彼が出てくるとスタンドの空気を一変させられるのも魅力だ。
[文:尾張はじめ]
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