<都市対抗野球:鷺宮製作所5-4TDK>◇30日◇1回戦◇東京ドーム 鷺宮製作所のプロ注目左腕・竹丸 和幸投手(崇徳―城…
<都市対抗野球:鷺宮製作所5-4TDK>◇30日◇1回戦◇東京ドーム
鷺宮製作所のプロ注目左腕・竹丸 和幸投手(崇徳―城西大)が初戦のTDK戦で登板。最速148キロで6回2安打8奪三振1失点の好投でチームの初戦突破に貢献した。
ゆったりとためを作り、出どころの見づらい投球フォームから常時140キロ台の真っすぐを投げ込む。変化球もスライダー、カーブに加え、打者の手前で落ちるチェンジアップは打者の脅威となる。この日も緩急をつけた投球で相手打線を翻弄。ギアを上げると140キロ中盤を計測し「変化球でストライクを取れていたので、真っすぐも活きていたと思う」と高めの直球で空振りを奪う姿も印象的だった
マウンドではひょうひょうとした顔で相手打者を対峙。先制本塁打を許しても「打たれたものはしょうがない。切り替えて次のバッターに集中しました」と表情を変えず腕を振る。無四球と抜群の制球で簡単には崩れず、試合を作る能力に長け、今秋ドラフトでも即戦力左腕として期待が出来る内容だった。
崇徳時代は全国出場経験はなく、城西大時代も主に救援で登板していた。「高校で野球を辞めようと思ったが、監督から城西大を勧められ野球を続けてきた。プロを目指して大学、社会人に進んだというわけではない」。その中で2年でプロ注目左腕と称されるまでに成長を遂げたが「先発でここまで投げられるとは思っていなかった。(成長の秘訣は)思い当たらないですね…」と笑っていた。
スカウトも多数押し寄せ熱視線を送る中、評判通りの熱投を見せた。昨年は吉田 聖弥投手(伊万里農林-西濃運輸)が大会期間中に評価を上げ中日から2位で指名された。竹丸も好投が続けば同大会で好投した阪神1位・伊原 陵人投手(智弁学園―大阪商業大―NTT西日本)のように上位12人に入る能力も十分にあるだろう。次戦以降の投球にも注目が集まりそうだ。