◇米国女子◇FM選手権 最終日(31日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)2.5mのラス…
◇米国女子◇FM選手権 最終日(31日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)
2.5mのラストパットには明確な狙いがあった。「決めればトップ10に入れるかもしれない」。最終18番(パー5)でバーディを決めた畑岡奈紗は、力強くガッツポーズを作った。13位から6バーディ、2ボギーの「68」で通算13アンダーの7位フィニッシュ。トップ10入りは今シーズン3回目、実に約4カ月半ぶりだった。
前回1ケタ順位(6位)で終えた4月の「JMイーグルLA選手権」では最終日に「63」をマークしながら、春は不安が付きまとっていた。グリーン上で「手が動かない」悩みが深刻化。試行錯誤を重ねてこの夏たどり着いたのが、タッチを意識することだった。7月に一時帰国した際、地元茨城で親交の深いトップアマからの助言がきっかけ。復調の兆しが見えた。
前日3日目には序盤2番(パー5)で2打目を池に入れながら、4mのパーパットをねじ込み、グリーン上で相棒キャディのグレッグ・ジョンストン氏に思わず肩を抱かれた。この日も1つスコアを伸ばして迎えた6番以降、微妙な距離のパットを沈め続けてピンチを回避。後半11番(パー3)のボギーの後、4バーディを奪った。
2日目からは「65」「69」「68」で、今季初めて個人戦で60台が3ラウンド並んだ。「パターでずっと去年から悩んでいた。打てるようになってきたのが大きい。やっぱり心理的なところもあったと思う。ショットで(ピンから)5mでも良いと思えると、ターゲットを広く取れるので良い方向に働いているんじゃないかな」と実戦を通じ、再び好循環を感じられた。
「アジアシリーズ前に、まだアメリカで3試合あるので、そこで勝てるように頑張りたい」。シーズン終盤戦を、自信を持って迎えられる。
11日(木)開幕の「クローガー・クイーンシティ選手権」(オハイオ州TPCリバーズ・ベンド)の翌週、19日(金)に始まる「ウォルマート NW アーカンソー選手権」(アーカンソー州ピナクルCC)では2018年、21年と過去2勝。「3勝目ができたらいい。調子も上向き。攻めのゴルフがどんどんできるように頑張りたい」と笑顔がはじけた。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)