◇米国女子◇FM選手権 最終日(31日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)バウンスバックに…

4週ぶりの試合でいきなり見せ場を作った

◇米国女子◇FM選手権 最終日(31日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)

バウンスバックに成功した直後の4番、古江彩佳の一打がカップを強襲した。「入ればよかったのに…」というフェアウェイからウェッジによるセカンドショットは、ホールのフチを破壊し、ピン手前1.5mに戻った。競技委員による修復作業が行われた直後の第3打。“連続”を期待したパットは惜しくも左に外れた。

序盤2番(パー5)で先行したボギーは、段の上を目がけて打ったバーディパットが2mショートし、3パットを喫したもの。続く3番(パー3)でティショットをピンそば2mにつけてバーディを奪い返しながら「グリーンのスピードが合っていない。ちょっと重たいのかなという感覚があった」と、中盤以降はパッティングのタッチにいっそう苦労した。

見事なアプローチも披露

パー5の7番、花道からの3打目で強烈なスピンをかけてピンに絡めてバーディ。続く8番(パー3)は第1打を右ラフに外しボギーを叩いた。9番では5m弱のバーディパットを打ちきれない。その後も「下りのパットに慎重になり過ぎた」のに加え、グリーンを狙うショットの多くで番手間の距離が残るアンラッキーな一日。首位と5打差の6位から「73」をたたき通算12アンダーの13位で終えた。

早い段階で優勝争いに飛び込めず、悔しさでいっぱい。とはいえ、今週は「AIG女子オープン」(全英女子)以来、4週ぶりのツアー復帰戦だった。一時帰国中は父・芳浩さんとアドレス、セットアップの基本動作を見直したほか、新しい1Wもテスト。ブリヂストンの新製品「BX2HT」(ロフト角9.5度)を今大会で初めて投入した。

古江彩佳はツアー復帰戦で上位でプレーした

生命線のひとつであるフェアウェイキープは上々。初日こそ、14ホールで3回外したものの、2日目と3日目は失敗がそれぞれ1回だけ。最終日はキープ率100%で終え、「最初はアジャストしていく部分もあったかなと思うけれど、試合をやってみて、新しいクラブをうまく向き合って行けた」と好感触を得た。

次週のオープンウィークを挟んで「クローガー・クイーンシティ選手権」(オハイオ州TPCリバーズ・ベンド)に3年ぶりに出場する。「今週のショット、パットはうまくできたほう。攻めるプレーを続けられれば」。今季初勝利を逃しても、後半戦へのリスタートで得たものは多い。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)

最終ラウンドはまさかのオーバーパー