◇米国女子◇FM選手権 最終日(31日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)2シーズン連続…

山下美夢有は最終日にチャージをかけてトップ10入り

◇米国女子◇FM選手権 最終日(31日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)

2シーズン連続年間女王の勲章をはじめ、国内女子ツアーを席巻してきた山下美夢有にも、新天地では不安が付きまとったという。「これで大丈夫かな…?みたいな気持ちになることが多かった」。自分への疑いが見事に払しょくされたのが4週前の「AIG女子オープン」(全英女子)。日本人史上6人目の女子メジャー優勝は24歳をさらに強くした。

全英女子制覇でまた自信が

ツアー復帰戦となった今週は2日目に「66」をマークしながら、古江彩佳竹田麗央と回った前日3日目に「72」と伸ばせず、23位に後退した。上位の背中が遠い位置で迎えた最終日は出だし1番、2番(パー5)で3m以内のパットがカップに嫌われパーどまり。3番(パー3)のティショットはグリーン右手前バンカーに力なく落ち、ボギーが先行した。

反撃はスーパーショットから始まった。難度の高い5番で、残り173ydから4UTでピンそば1mにつけた2打目をきっかけに初バーディで勢いづく。「良い状態で終わりたいという気持ちもありましたし、絶対に最後まで諦めずにやるのは、いつもと変わらないスタンス」。後半11番(パー3)から2連続、さらに16番(パー3)からバーディを再び2つ続け、7バーディ、1ボギー。個人戦の今季ベストスコアにあと1打に迫る「66」をマークした。

前半3番でのボギー先行から7バーディを奪った

週の初めはもうひとつ合わなかったショットの縦距離を日々少しずつ修正。絶好調とは言えない状態でメジャー制覇を呼び込んだことが、心に余裕を持たせてくれた。「ガマンしてプレーして優勝ができたことで気持ち的に変わった。自信にもなりましたし、落ち着いて、集中できていることが(好)スコアにも繋がってくれている」と手応えはまた一回り大きくなった。

ショットが次第に安定した

「コンディションを整えて、良い状態でまた再来週に良いラウンドができるよう頑張りたい」。オープンウィークの後、「クローガー・クイーンシティ選手権」(オハイオ州TPCリバーズ・ベンド)、「ウォルマート NW アーカンソー選手権」(アーカンソー州ピナクルCC)に出場する。今季8回目のトップ10入りで、2連戦を前に年間ポイントレース(レース・トゥCMEグローブ)は1ランクアップの4位に浮上した。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)