Q3進出を逃し、求められる「結果」から遠のく形となった角田(C)Getty Images またもマシンが失速した。現地時…

Q3進出を逃し、求められる「結果」から遠のく形となった角田(C)Getty Images

 またもマシンが失速した。現地時間8月30日にF1オランダGPの公式予選が行われ、レッドブルの角田裕毅はQ1とQ2で12番手と低迷。上位10名で争われるQ3進出を逃した。

【画像】ストロールが激怒した角田の走り 決定的瞬間をチェック

 Q3進出圏内の10番手となったカルロス・サインツ(ウィリアムズ)との差は0秒150。それだけに本人は困惑。米メディア『Newsweek』が伝えたレース後のインタビューでは「マシンに乗った時のフィーリングと実際に予選で出したラップタイムが一致していないのは奇妙だ」と戸惑いの声を漏らした。

 本人が確信めいて口にした手応えとは裏腹に他車との差は広がった。自身の“後釜”として何かと囁かれている“新人”アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)がQ3に進出。1分9秒208の好タイムで、自己最高位となる4番グリッドを獲得した。これはシート争いを推し量る上でも角田にとって影響を及ぼす可能性のある結果と言えよう。

 ライバルとの差を埋め切れずに終わった角田には、海外の専門メディアもシビアな意見を投げかけている。英メディア『The Race』は、今予選でのパフォーマンスを「残念な結果」と評価。シーズン3戦目にレッドブルに昇格して以来、7ポイントの獲得にとどまっている結果を踏まえて「ツノダは、自分こそが、長期的に適切な選択であることをチームに納得させることはできていない」と断じた。

「ツノダがチームが持った一瞬の期待を、現実の結果に変えることができない限り、ハジャーこそがレッドブルにとってフェルスタッペンのパートナーとして最優先される存在となる」

 また、英メディア『F1 Oversteer』は、衛星放送『Sky Sports』のインタビューで「我々は急いではいない。残り10レースもあるんだ。ユウキのアプローチは、これまでとは明らかにリフレッシュしており、彼の進歩をサポートできるよう努めている」と語ったローラン・メキース代表のコメントを伝えた上で「ツノダは『リフレッシュ』しているかもしれないが、新契約を結ぶには、結果を出す必要がある」とシビアに評している。

 米モータースポーツ専門メディア『Motorsport.com』によれば、今季限りで契約が満了する角田とレッドブルとの来季去就に関して、アドバイザーを務める重鎮のヘルムート・マルコ博士は「あと数回のレース結果や内容をチェックして、遅くとも10月中には最終的な決定を下したい」と明言。そして、「メキシコあたりかな」とも明かした。

 となれば、角田に残されたアピールの機会は、決勝を残しているオランダGPを含めて、6レースとなる。果たして、「奇妙」なマシンに戸惑いを抱える25歳は、逆襲を見せつけられるか。自身が最大の目標に据えているレッドブル残留に向けての正念場は続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】「彼らはマシンの違いを理解していなかった」角田裕毅の“衝撃証言” レッドブル上層部に心境吐露「考えは全くわからない」

【関連記事】“結果”が出ない日々に何を思う? 去就問題も揺れる苦境の角田裕毅が語った本音「少しイライラしてました。全く理想的ではない」

【関連記事】「こんなの馬鹿げてるよ!」角田裕毅が陣営に浴びせた怒り 残酷な0秒024差のQ1敗退はなぜ起きたのか?「とにかく遅い」