決勝打の裏で走塁に課題を残した巨人・キャベッジ(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext 巨人は8…

決勝打の裏で走塁に課題を残した巨人・キャベッジ(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
巨人は8月29日の阪神戦(甲子園)に4-3で勝利した。先発した山崎伊織が6回5安打1失点の好投で、自身3年連続の2桁10勝目。チームの連敗を4で止めた。
決勝打は6回、トレイ・キャベッジのバットから生まれた。1-1の1死満塁。阪神2番手のラファエル・ドリスの151キロをとらえ、右翼フェンス直撃の走者一掃打を放った。
【動画】1球の間違い 2025年8月29日 【阪神 vs 巨人】 佐藤義則の眼
ただ本人はスタンドインを確信していたのか、打球が大きく跳ね返ったのにもかかわらず、二塁どまり。そのため、ベンチの阿部慎之助監督も硬い表情を崩さなかった。仮に三塁まで進んでいれば、続く砂川リチャードの遊ゴロで本塁生還できた可能性もあった。
この消極的な走塁については、元阪神コーチも苦言を呈した。現役時代は阪急、オリックスで活躍し、阪神を含めセ・パ5球団で投手コーチを歴任した佐藤義則氏は8月30日、自身のYouTubeチャンネルを更新。「やっぱり点を取れる時に取る野球をしないと、最後に痛い目に合うよ」と首をひねった。
3人の走者を返した打撃については「ここが勝敗(を決した場面)だと思う」と評価。同時に「しっかり走ってたら三塁まで行けてたんじゃないかな。で、その次の(リチャードの)ショートゴロでも3塁に行かないといけない」と厳しく指摘した。
その背景には、阪神の強さがある。「阪神は後半に点を取るケースがすごい多い」。佐藤氏の言葉通りに、8回は森下翔太、佐藤輝明が2者連続本塁打。1点差に迫られ「今後のゲームも、巨人の方が嫌がるかなという感じの終わり方だと思う」と分析した。
今季の森下、佐藤は一塁走者にいれば、右前安打に対して、積極的に三塁を狙う好走塁も目立つ。「そういうのをトップを走っているチームがやっていて、下のチームができない。細かいところだけど、(結果的に)勝てないということになる」と断じた。
首位・阪神と2位・巨人とのゲーム差は29日時点で「14」。名伯楽は「何回も言ってきたけど、今年に関して言うと、相手がちょっと不甲斐なさすぎたなっていう感じがする」と語った。「細かいところ」の差が積み重なり、シーズンを通じて大きな結果の開きとなっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【動画】三塁まで行けたのでは…キャベッジの決勝打と消極的走塁のシーン
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