オランダGPでポジティブな走りを見せた角田(C)Getty Images 現地時間8月29日にF1のオランダGPが開幕。…

オランダGPでポジティブな走りを見せた角田(C)Getty Images

 現地時間8月29日にF1のオランダGPが開幕。夏休み明け再開初戦となった一戦で、レッドブルの角田裕毅は、フリー走行2回目(FP2)で7番手のタイムをマーク。エースのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に0秒317差に迫る好走を披露した。

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 レース後にF1公式サイトのフラッシュインタビューで「長いサマーブレイク明けで、1日を通してスムーズに自信を築けた。それが一番大事だし、このユニークなサーキットを楽しめた点で確かに満足している」と確かな手応え口にした角田。“絶対的エース”との差も、チームから“目標”として課せられている「0秒3」に迫っており、13戦ぶりのポイント獲得への期待を膨らませるものとなった。

 もっとも、レース中には物議醸す際どいシーンも見られた。

 1分12秒126で16番手に沈んだFP1での出来事だった。終盤に入ったタイミングでタイムアタック中だったランス・ストロール(アストンマーチン)の進路上で角田がスローダウン。これにストロールはチーム無線で大激怒。Fワードを交えながら「こいつは何やってんだ!」とぶちまけた。

 また、好タイムを叩き出したFP2でも、角田は序盤にシャルル・ルクレール(フェラーリ)の進路に入るような走りをしてしまう。これにはルクレールもチーム無線で声を荒らげながら放送禁止用語を連発。怒り任せに「なんてことだ! いやいや、フリー走行だけど、それなりのことはするべきだろ! あいつは全く注意をしてないんだよ」と糾弾した。

 ただ、周囲の喧騒を角田自身は意に介していない。先述のインタビューで「いくつか問題があったけど、マシンのパフォーマンスを引き出すときや追求するときにはどうしても起こり得ること」と振り返った上で、こう続けている。

「理想的ではなかったのは確かだけど、少なくともマシンの限界点は把握できた。もう少し調整してまとめられればと思っていたなかで、マシンにいくつか変更を加えたFP2のショートランはよかったと思う」

 物議を醸しながらも上位争いに食い込んだ角田。復調の兆しを見せた25歳は、何よりも求められている“結果”を手にするべく燃えている。まずは現地時間8月30日に幕開けする公式予選でのQ3進出が必要不可欠となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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