◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 2日目(29日)◇芥屋GC(福岡)◇7293(パー72)予選通過をかけた2…

プロとして初の予選通過

◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 2日目(29日)◇芥屋GC(福岡)◇7293(パー72)

予選通過をかけた2日目、ショットが振るわなければ、迷いなくグリーンセンターを狙うセーフティなゴルフに切り替えた。「とりあえずパーオンを増やして、パットを入れる」。メジャー覇者の姉だって、プロ転向当初はそういうゴルフを心がけていたはずだ。

プロとして3戦目を迎えた山下勝将が2日目を3バーディ、2ボギー「71」で回り、通算3アンダー45位。ここまでの2試合は週末に進めず、「予選は通りたい」と意気込む中、徹底したのは「欲」を出さないこと。開幕前には、姉の山下美夢有からゴルフの組み立て方を教わった。

米ツアーに参戦中の姉が「AIG女子オープン(全英女子)」を制して、一時帰国。前週は練習に付き合ってもらった。「狙いたい欲が出ると、ボギーが出る。姉はデビューしたての時、今みたいにピンをガンガン狙うショットばかり打っていなかった」とメリハリを意識してプレーした。

初日は欲を出したホールでピンサイドに外し、ダブルボギーをたたくなど反省点が残ったが、この日はまずグリーンに乗せることを徹底。初日50%(9/18)のパーオン率は88.88%(16/18)に改善し、予選通過につなげた。

「とりあえず、通過できて良かったです」とほっとしつつ、早く結果を出したい気持ちは強い。姉がメジャー優勝を飾る瞬間は、寝不足になりながら中継映像にかじりついて見守った。「涙が出ました。本当に『すごい』しか言えない。もともと離されていたけど、さらにまた離されてしまったので」と常に背中を追いかけている。

プロとして迎える初めての週末も、姉の教えを守りながらアグレッシブな姿勢も見せたいところ。「良い刺激をもらっているので、僕も結果を出すことを考えています」と表情を引き締めた。(福岡県糸島市/谷口愛純)