マシンの抱える課題に持論を口にした角田(C)Getty Images F1の名門レッドブルで苦闘が続く角田裕毅が放った“…

マシンの抱える課題に持論を口にした角田(C)Getty Images

 F1の名門レッドブルで苦闘が続く角田裕毅が放った“証言”が話題となっている。

 発端となったのは、現地時間8月29日から行われるオランダGPを前にした英衛星放送『Sky Sports』などのインタビューでのコメントだ。「もっと実力を見せないといけない」と残り10戦への意気込みを語った角田は、ポツリとこう漏らしたのだ。

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「おそらく彼ら、特にヘルムート(・マルコ博士)は、マシンのパッケージの違いと言う部分で、僕とマックス(・フェルスタッペン)の間にある違いをあまり認識していなかったんだ」

 エースとの待遇の「差」は、かねてから問題視はされてきたことだった。今年7月に更迭されたクリスチャン・ホーナー代表時代からレッドブルは、フェルスタッペンにマシンアップデート(改良)を集中投入。角田に対しては旧式パーツが与えられるレースが大半だった。

 無論、それだけがレッドブル昇格以降12戦で7ポイントという低調なパフォーマンスの原因というわけではない。しかしながら、与えられたアップデートの違いを幹部、それも発言権を持つチームの重鎮であるマルコ博士が「理解していなかった」というのは驚きである。

 さらに「新しいパッケージが)導入された途端、僕のペースは急激に上昇した。ハンガリーでは、練習走行からマックスとの差は非常に小さくて、それが『ちょっと待って、もしかしたらポテンシャルがあるかもしれない』ということを示していると思う」と続けた角田。一部メディアで去就問題が囁かれる25歳は、レッドブル上層部に対する自身の想いも語っている。

「マルコは、もしかしたら(角田をレーシングブルズに戻すことを)考えているのかもしれない。でも、正直なところ、僕には彼の考えは全くわからない。でも今のところ、彼は僕に結果を出すことを求めていると思う。それは分かっている。だから、マシンのアップグレードされた直近2レースのパフォーマンスは、ある程度評価されていると思う。

 ここまでで、彼はかなりサポートしてくれたと思う。でも彼は非常に率直な人でもある。チームのためにここにいるし、可能な限り多くのポイントを獲得したいと考えているんだ。だから、僕は確実に結果を出す必要がある」

 アップデートも導入され、環境は変わりつつある。そうした中でマルコ博士が求める“結果”を出すため、そして「レッドブルに留まること」という自身の掲げる最大の目標を果たすためにも、角田はオランダGPから正念場を迎える。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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