◇米国女子◇FM選手権 初日(28日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)折り返し直後の後…
◇米国女子◇FM選手権 初日(28日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)
折り返し直後の後半10番、窮地でスーパーショットが生まれた。1打目を右サイドに大きく曲げた勝みなみのボールは、あやうくペナルティエリアに転がり落ちるところだった。目線の上が枝に遮られたセカンドショット。6Iでスライスをかけたボールは花道を伝い、見事にピン手前3mについた。
ピンチをチャンスに変えてしっかりバーディ。ただ、そのパットが気に入らない。「良かったのか、悪かったのか…」と感触は良くない。「しっかり打って、『コレは来た!』と思って入っている感じじゃないんですよね。構えからおかしな感じがある。狙った方向に出ていないし、出たときもこすっている感じがする」。3バーディ、2ボギーの「71」のスコアカードはグリーン上で「納得がいかない」と嘆くシーンばかりだった。
3年目の米女子ツアーは4週前のメジャー最終戦「AIG女子オープン(全英女子)」の2位フィニッシュが、年間ポイントレース(レース・トゥ・CMEグローブ)を押し上げた。ランク36位はアジアシリーズ、最終戦出場も安全圏。目標を明確に「初優勝」としたからこそ、上位選手との差が気になって仕方がない。
改善ポイントはまさに「パット」だと強調する。「先週のカナダ(CPKC女子オープン)でもショットが3m以内に結構ついていたけれど、決められずに流れを作っていけなかった。すごく大事なパットをどれだけ決められるかというのが課題」と語った。
パーオンホールでの平均パットでツアー全体2位(1.73)、 1ラウンドあたりの平均パット数で3位(28.78)という数字にはまったく実感が伴わない。「得意だと思っていない。数字は良くても、感覚的にはそこまで良いように感じないです。パターはあんまり好きじゃなくて。とはいえ、めちゃくちゃ好きなクラブがあるわけでもないんですけど…」
前週は前世界ランキング1位のネリー・コルダと同組でプレーする機会があった。「(コルダは)調子はあまり良くなかったと思うんですよね。でも拾いたいところでちゃんとパーセーブをして流れをつくる。人間だからミスはする。でもそこで流れを自分で止める力があるなって」。目線が高くなったからこそ、1アンダー47位のスタートにはやっぱり満足できない。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)