8月24日、J2リーグ第27節が行われ、ベガルタ仙台が1-0でジェフユナイテッド千葉に勝利し、昇格プレーオフ圏内6位に…
8月24日、J2リーグ第27節が行われ、ベガルタ仙台が1-0でジェフユナイテッド千葉に勝利し、昇格プレーオフ圏内6位に再浮上。殊勲のゴールを決めたのが、23歳のMF武田英寿だった。
試合開始前の時点で勝点43の8位だった仙台が、本拠地ユアテックスタジアム仙台で、勝点48の2位・千葉を迎え撃った一戦。5戦未勝利の逆境の中で迎えたJ1昇格へ向けた「6ポイントマッチ」に、選手もサポーターも気合い十分でキックオフを迎えた。
試合は立ち上がりから球際で激しくぶつかり合う熱戦となった。
そして0−0で迎えた前半38分だった。自陣中央寄りの右サイドで、千葉の横パスを仙台FW小林心がインターセプト。小林がそのまま相手陣内のバイタルエリア手前までドリブルで突き進み、右サイドに開いたFW荒木駿太へパス。その荒木が鋭い弾道のクロスボールをゴール前に送り込んだ。
そこに飛び込んだのがボランチの武田だった。カウンターが発動した時点では、ボールを奪った小林よりも後方にいた武田だったが、そこから約50mの長距離を全力スプリント。相手ゴール前まで走り込むと、荒木のクロスにジャンプ。高い打点から地面に叩きつけるヘディング弾でゴールネットを揺らした。
■「ファン、サポーターのみなさん、全員の力」
武田はこれが今季2ゴール目で、自身ユアスタ初ゴール。試合直後のフラッシュインタビューに登場した武田は、ファンの大歓声に「サイコーです!」と応えた後、「ボランチが得点を取れていなかったので、やっと点を取れて良かったです」と自身のゴールを振り返ると、ファン・サポーターへ向けて「今日も最高の雰囲気を作ってくれた」「最後まで走らせてくれたのは、ここにいるファン、サポーターのみなさん、全員の力だと思いますし、それがしっかり結果になって良かったです」と笑顔を見せた。
この武田のゴールにはSNS上にも称賛の声。「大一番に強いヒデ」「素晴らしいスプリントからのFWかと疑うヘディング」「地面に叩きつける完璧なヘディング」などに加えて、古巣・浦和レッズサポーターからは「仙台で活躍してる ほんとに放出したの勿体ない」「武田よ。ぜひ このまま個人昇格して浦和に出戻ってくれ。。グスタフソンのサブは君しかおらんのよ。」などのコメントも寄せられた。
リーグ戦6試合ぶりの勝利を収めた仙台は、6位に浮上するとともに、自動昇格圏の2位・千葉と勝点差2とした。混戦模様が続くJ1昇格争いの中、仙台が若き司令塔のヘディング弾で踏みとどまった。