慶大が7対2で早大を下し、2014年春以来7季ぶり35回目の優勝を決めた。

7季ぶり35度目の優勝を決めてマウンド上に集まる慶大ナイン


雨天順延から台風一過の下で行われた早慶戦。土曜日の1回戦で勝利した慶大は、勝利すれば優勝が決まる大一番に、1年生左腕の佐藤宏樹(1年・大館鳳鳴)が先発。一方、意地を見せたい早大は、今季1勝1敗、防御率2.66の柳澤一輝(4年・広陵)が強風の吹きつける先発マウンドに上った。

両チームの応援団が普段以上の大声を張り上げる中、初回は両先発がともに三者凡退の立ち上がりとなったが、続く2回裏に慶大が2死1、2塁のチャンスを掴み、8番・照屋塁(4年・沖縄尚学)のセカンドゴロを早大守備陣が痛恨のエラー。2塁走者の倉田直幸(4年・浜松西)が一気に本塁生還を果たし、慶大がノーヒットで1点を先制した。

8回4安打2失点の好投を演じた慶大・佐藤


3回以降はさらに投手戦の様相を強め、慶大の佐藤は味方エラーによる走者1人を許したのみで5回まで無安打無失点ピッチング。6回表に初ヒットを許すと、9番・柳澤がレフト前へ同点タイムリーを浴びたが、直後の6回裏に慶大が1死1、2塁から5番・清水翔太(4年・桐蔭学園)が「佐藤が頑張ってくれていたので何とか助けてやりたいと思って打席に入った。いい結果が出て良かった」と左中間を破る2点タイムリー3塁打を放って勝ち越しに成功。8回表にも1点を返されたが、その裏に倉田、照屋、河合大樹(3年・関西学院)のタイムリーを含む計5安打を集め、一挙4点奪って試合を決めた。

6回裏、慶大が清水翔のタイムリー3塁打で2者生還勝ち越しに成功する。


2連勝で勝ち点を4とした慶大は、同勝ち点の明大を勝率差でわずかに上回っての逆転優勝。「本当に選手が良くやってくれた。一つも負けられないという状況の中から6連勝したことは、選手が越えてくれた、成長してくれたと思います」と慶大・大久保秀昭監督。リーグ新記録の年間12本塁打を放った4番・岩見雅紀(4年・比叡山)も感涙。秋の神宮が、大歓声に包まれた。

■早稲田大vs慶應義塾大2回戦

早稲田大 000 001 010=2
慶應義塾大 010 002 04×=7
【早】●柳澤、今西、大竹、早川、小島、北濱-岸本、小藤
【慶】〇佐藤、石井-郡司
本塁打:早稲田大・三倉《8回ソロ》

就任後初優勝を果たした慶大・大久保監督


◎慶應義塾大・大久保秀昭監督

「(就任後初優勝に)春にもチャンスがあったが優勝できなかった。4年生を中心に『何とか秋は』という中でそれを実践した選手たちに感謝したい。選手層は突出していた訳ではない。チーム全員で戦う姿勢と泥臭く諦めない野球をしようと強く訴えてきた。それを腐るこ

となくやり続けて、最後にこういう思いをすることができて、選手たちも良かったと思う。今までやってきたことを最後までやり切ろう。チームの目標は『早稲田に勝つ』、『リーグ優勝』、『日本一』の3つだった。2つは達成できたので、あとは『日本一』というところを次の神宮大会でクリアしたい」

◎慶應義塾大・佐藤宏樹(1年・大館鳳鳴)

「緊張はしていたんですけど、4年生の野手の方に声をかけていただいて、いつも通りに試合に入ることができた。同点にはされましたけど、野手の方が2点でも3点で多く取ってやると言ってくれた。神宮大会でもチームの勝利に貢献して優勝できればと思う」

◎慶應義塾大・岩見雅紀(4年・比叡山)

「素直にうれしい。ただただうれしいです。今日、優勝しても泣かないかなと思ったんですけど、泣いてしまった。本当にみんなで目指してきたものを達成するというのは何よりもうれしい。自分がホームランを打ってもチームが負けたらうれしくない。打てなくてもチームが勝てればうれしい。まずは次の神宮大会。目標は優勝。プロのことはすべてが終わってから考えたい」