「BNLイタリア国際」(5月8~15日/ATP1000/賞金総額374万8925ユーロ/クレーコート)は10日、男子シングルス2、3回戦が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)、第2シードのアンディ・マレー(イギリス)、第…

 「BNLイタリア国際」(5月8~15日/ATP1000/賞金総額374万8925ユーロ/クレーコート)は10日、男子シングルス2、3回戦が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)、第2シードのアンディ・マレー(イギリス)、第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)、第5シードのラファエル・ナダル(スペイン)らが勝ち上がった。

 また2回戦の、第11シードのリシャール・ガスケ(フランス)対アンドレアス・セッピ(イタリア)の対戦は、6-3 6-4でガスケが勝ち、第6シードの錦織圭(日清食品)の3回戦の相手はガスケに決まった。

 1回戦を快勝したガスケは、この日も、第1セットでたちまち5-0とリードしたが、その後、セッピがやや立て直し、両セットとも終盤には、見応えのあるラリーや競り合いも見られた。  「気分はいい。ケガも痛みもなく、先週からいいプレーをしている」と言うガスケは、試合後、次の錦織との対戦について「彼は世界最高峰の選手のひとりだから、彼を倒すのは簡単なことではない。特に先週、彼は僕を倒したからね。勝利者の候補としては彼のほうが優位だが、彼は世界6位で、僕には失うものはない。だから勝つために全力を尽くし、何が起こるか見てみよう」と話した。

 また、錦織を倒すには何をすべきか、の問いにガスケは「彼は、ボールを早めにとらえ、ベースラインから、フォアでもバックでもすごくスピーディなテニスをする。彼のような選手を倒すには、僕のベストテニスをする必要がある」と言うにとどめた。  一方、“トップ4宣言”で注目を集めているニック・キリオス(オーストラリア)は2回戦で、第10シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を7-6(5) 6-3で倒し、それを言うだけの裏づけがあるところを証明して見せた。

 キリオスは1回戦後の記者会見で、「僕はトップ4のうち3人を倒した(※トップ5のうち3人。フェデラー、ナダル、ワウリンカから勝利を挙げており、マレーには4連敗)。まだジョコビッチとは対戦したことがない。挑戦するに十分なだけ有能か? そう言っても誇張ではないだろう。ただ、まだ多くの時間とハードワークが必要だ。僕はより成長し、より強くなる必要がある。でも誇張じゃないよ。いずれにせよ、そのほとんどを倒した」と言っていた。  またクレーについても「たぶん得意なサーフェス・リストの最下位だが、実のところ、クレーでの僕はそう悪くないだろ? クレーは実際、けっこう僕のスタイルに合ってると思うんだ。時間がある分、しっかり体をひねったり、準備して、決め球を叩き込みにいける。そして言うまでもなく僕のサービスが生きる。いいサービスの持ち主というのは、どのサーフェスでもいいサービスが打てるものなんだ」と自信をにじませた。

 12日に行われる3回戦で、キリオスはナダルと対戦する(センターコート第3試合)。また、錦織とガスケの対戦はグランドスタンドコートの第2試合だ。

(テニスマガジン/ライター◎木村かや子、構成◎編集部)