21年の新潟記念を制したマイネルファンロンが、8月2日に新潟競馬場で誘導馬デビューした。9歳まで現役を続けて、多くの…

 21年の新潟記念を制したマイネルファンロンが、8月2日に新潟競馬場で誘導馬デビューした。9歳まで現役を続けて、多くのファンを魅了したステイゴールド産駒。そんな彼が生涯唯一の重賞タイトル獲得を果たした一戦を振り返る。

 マイネルファンロンは父ステイゴールド、母マイネテレジア、母の父ロージズインメイの血統。21年のオークスを制したユーバーレーベンの半兄となる。3歳時にスプリングSで3着に健闘し、皐月賞にも出走。しかし、その後は1勝クラスから再スタートした。連戦連勝とはいかなかったが、4歳春に3勝クラスを卒業。オープンでは苦戦が目立つ中、11回目の重賞チャレンジとなったのが21年の新潟記念だった。

 単勝42.8倍の12番人気で迎えた一戦、それも納得の近況成績だったが、この日のマイネルファンロンは一世一代の走りを見せた。後方から直線で大外に進路をとると、M.デムーロ騎手の叱咤に応え、1頭また1頭とかわしていく。そしてゴール前で内のトーセンスーリヤ、クラヴェルを捕らえてフィニッシュ。妹に遅れること3カ月、重賞ウイナーの仲間入りを果たしたのだった。

 これが最後の勝利となったマイネルファンロンだが、引退後は新潟競馬場で誘導馬に。今後は違った形でレースを盛り上げてくれることを期待したい。