8月23日、J1リーグ第27節が各地で行われ、川崎フロンターレが4−3で名古屋グランパスに勝利。試合終了間際に、MF伊…
8月23日、J1リーグ第27節が各地で行われ、川崎フロンターレが4−3で名古屋グランパスに勝利。試合終了間際に、MF伊藤達哉が劇的かつ圧巻の決勝ゴールを決めた。
豊田スタジアムでの一戦は、立ち上がりから激しい点の取り合いとなった。口火を切ったのは、川崎の伊藤。前半7分、ボックス内中央でパスを受けた伊藤が、細かいステップを踏んでタイミングをズラしてから、相手DFの股の間を通してゴール右隅へ先制ゴールを決める。
さらに、前半18分にエリソンが決めて2点のリードを奪った川崎だったが、名古屋が前半32分に森壮一朗、同48分に原輝綺がゴールを決めて、2−2の同点で前半を終える。そして後半6分に名古屋のキャスパー・ユンカーがDF神橋良汰の頭を蹴ってレッドカードで退場となった後、後半35分にエリソンのこの日2点目で勝ち越した川崎だったが、直後の同36分に名古屋の和泉竜司に決められて3−3。そのまま試合は、後半アディショナルタイムに突入した。
そこで再び伊藤が輝いた。右CKからの2次攻撃で、右サイドからのクロスボールが逆サイドまで流れたところでボールを拾う。そこから鋭く切り返すと、相手1人を縦にかわしてボックス内左のエリアに侵入し、2人目のDFと向き合うと今後は内側へ。3人目のDFが体を投げ出してシュートコースを消したが、その外側からカーブをかけ、GKの横を鋭く通してゴールネットに叩き込んだ。
■「彼のデビュー戦でのいいプレーにしっかり応えたい気持ち」
試合後のフラッシュインタビューで伊藤は、前半12分からプロ初出場で体を張ったディフェンスを披露した中、ユンカーのレッドカードを誘発し、流血した頭に包帯を巻いて最後までプレーしたDF神橋の名前を挙げ、「すごい体張って冷静に守備して、あいつが頭から血を流して相手のレッドカードもらってくれた。彼のデビュー戦でのいいプレーにしっかり応えたい気持ちがあった。1人少ない相手に追いつかれたときは情けないって思ったんですけど、最後に意地を見せられた」と語った。
そして、この劇的な後半50分の劇的かつ切れ味抜群の決勝ゴールに対して、ファンからも「上手すぎるわw」「この上半身のフェイント痺れるわすげー」「この時間帯にこれできんのバケモンやろ」と脱帽の声。さらに「すげぇー試合」に加えて、ユニフォームを脱いだ伊藤の姿に「見よこの肉体美」のコメントなども寄せられた。
川崎はこれが4試合ぶりの勝利。「まだ自分たちは何も諦めてない。自分のゴールやアシストでチームを勝たせてはいいける選手になりたい」と伊藤。その言葉に相応しい圧巻のゴールだった。