夏の甲子園では乗せれば、大きく成長する場所だといわれている。 今大会、一気にブレイクした投手といえば、沖縄尚学の新垣 有…
夏の甲子園では乗せれば、大きく成長する場所だといわれている。
今大会、一気にブレイクした投手といえば、沖縄尚学の新垣 有絃(ゆいと)投手だ。細身の体型を生かした投球フォームは実にしなやかで、力みがない。実に完成度の高い投球フォームである。常時140キロ〜146キロの速球は伸びがあり、120キロ後半のスライダーは手元で鋭く曲がり、120キロ後半のフォークもしっかりと落ちるので、空振りを奪える。今大会は14.1回、20奪三振の快投を見せているが、大会前の評判は潜在能力は高いが、実戦力が…という投手だった。だが、今大会初登板となった鳴門戦で1回裏のピンチを抑えてから水を得た魚のように快投を見せた。
比嘉監督は今大会、試合後のインタビューでも新垣の成長を称えており、センバツの横浜戦で先発したものの、1回3失点で終わった悔しさが生きていると語っている。
沖縄尚学はエース・末吉 良丞投手が来年のドラフト候補として注目されているが、新垣も他の投手にはない柔らかさを生かした140キロ中盤のストレートは抜群のキレがあり、変化球の精度も素晴らしい。175センチ65キロと細身であるが、角度を感じる投げ方で、26年度のドラフト候補として推していい存在ではないか。
今大会の好調を買われて、決勝戦の先発投手を任された。どんな投球を見せるのか。