◇米国女子◇CPKC女子オープン 初日(21日)◇ミシサガG&CC(カナダ)◇6661yd(パー71)インスタートは11…

快挙に向けて最高のスタートを切った岩井明愛(Vaughn Ridley/Getty Images)

◇米国女子◇CPKC女子オープン 初日(21日)◇ミシサガG&CC(カナダ)◇6661yd(パー71)

インスタートは11番から出る今週、岩井明愛はいきなり長いバーディパットをねじ込んだ。「かなり強めだったんですけど…」。中継局WOWOWのインタビューでタッチの強さについて照れくさそうに笑いつつ、「すごくラインが読めていた」とも言った。前週「ザ・スタンダード ポートランドクラシック」で初優勝した勢いを持続するかのように攻撃的なプレーがさえている。

代名詞のアグレッシブなゴルフとは裏腹に、優勝翌週となる今大会を含めて「不安はいつも少しあります」と明かす。その中でポイントに挙げたのは切り替えと集中。12、13番と連続するパー5でいずれもバーディを奪えなかったが、動じない。スコアを伸ばせなくても危なげなくパーを並べ、18番で2個目のバーディ。さらに後半9ホールで5バーディをまとめた。

ボギーなしの7バーディ「64」。特に上がり3連続は「一打一打にいい集中ができていたので、ショットもパットも良かった」と納得のプレーだった。8番でミドルパットを流し込むと、2打目をピンに絡めた9番はジャストタッチでカップに届かせた。10番(パー3)は6mほどの上りをしっかりと打ち切って沈めた。

世界ランキング1位のジーノ・ティティクル(タイ)ら5人が並ぶ2位に2打差をつける滑り出し。米ツアーでの首位発進は2023年の日米共催「TOTOジャパンクラシック」、今年2月「ホンダLPGAタイランド」に続く3度目となった。

記録が残る1993年以降、米女子ツアーで初Vから連勝した選手は3人しかいない。2016年にタイ勢初のツアータイトルを含めて3連勝したアリヤ・ジュタヌガンが最長で、あとはトリシュ・ジョンソン(イングランド/1993年)とエミリー・クライン(96年)の2連勝があるだけ。「自分らしく今週も攻めるプレーができたら」。スタイルを貫き、日本人初の快挙に突き進む。