今回のtotoはJ1第27節の9試合と、J2第27節の4試合が対象となっている。過去のデータや直近の様子などから、分析…
今回のtotoはJ1第27節の9試合と、J2第27節の4試合が対象となっている。過去のデータや直近の様子などから、分析を進めてみよう。
■海外移籍や出場停止の「影響」
今節は順位の離れた同士の対戦が多い。J1、J2ともに例年以上の激戦となっており、勝点差が大きく開いているわけではないが、やはり上位が優位かと思われる。だが、中には順位と逆の結果になりそうなカードもある。
今季の川崎は、長谷部茂利監督を迎えて新たなスタートを切った。開幕戦は名古屋グランパス相手に4-0の快勝を飾ったが、今季ここまで2連勝が2度だけど、なかなか波に乗り切れない。第9節からはリーグ戦6試合も勝ちから遠ざかった。
現在も1分2敗と、ここ3試合勝ちがない状況だ。その苦境は、今節も続く可能性がある。
相手は開幕戦で4点を奪って快勝した名古屋だ。通算で25勝9分け11敗と大きく勝ち越している相手でもある。
だが、近年は潮目が変わりつつある。2023年にはシーズンダブルを食らい、昨季は互いにホームで白星を挙げた。そして今回、試合は名古屋のホームで行われる。
川崎が苦しんでいる要因として、シーズン途中の選手の海外移籍も影響しているだろう。開幕戦でゴールを挙げた高井幸大、山田新は、ヨーロッパへと旅立ってしまった。
さらに今季ここまでリーグ戦全試合に出場し、うち3試合を除く全試合に先発してきたマルシーニョが出場停止という事情もある。今節は白星献上となりそうだ。
■ミッドウィークの「ダメージ」
6位のサンフレッチェ広島と14位の東京ヴェルディの対戦も、一波乱ありそうだ。
ミヒャエル・スキッベ監督の下で着実に力をつけている広島だが、決して選手層は厚くない。そのため、今季は選手の負傷に泣かされる時期もあった。
東京VとはJ1で再会したここ2シーズン、4連勝を果たしている。だが、そのうち3勝が1点差での勝利で、このバランスが崩れる可能性がある。
気になるのは佐々木翔の出場停止だ。佐々木は今季ここまでリーグ戦全試合に先発。その主力が今節は不在となる。
前節、佐々木が退場となった後、30分以上も10人で奮闘した影響も出るだろう。しかも今節は、そのミッドウィークの試合から中2日での連戦である。
後方の精神的支えが不在となれば、ある程度、慎重に戦わなければならなくなるだろう。そうした影響が、東京Vとの間のバランスを崩す可能性は否定できない。
もともと、よく鍛えられた選手たちではある。だが、それは城福浩監督率いる東京Vも同様だ。選手が移籍し、さらに新たな力を迎えて少しずつ前進する東京Vとの激突は、ドロー決着が妥当だろう。
後編では、他にもドローの“におい”がするカードなども紹介したい。