◇国内男子◇ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント 初日(21日)◇北海道ブルックスCC(北海道…
◇国内男子◇ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント 初日(21日)◇北海道ブルックスCC(北海道)◇7286yd(パー72)◇晴れ(観衆733人)
ツアー自己ベストタイ「68」で初日を終え、意気揚々とスコア提出所に向かう福井誠ノ介(愛知・春木中1年)に、思わぬ壁(?)が立ちふさがった。クラブハウス周辺の選手、関係者のみに限定されたエリア前で警備員に止められた。すぐに誤解は解けたものの、身長155cmの13歳、小柄な中学1年生は“少年ファン”と勘違いされてしまった。
いかにゴルフウェアを着こなしていても、警備員を責められないピュアさがある。前週「ISPS HANDA 夏に爆発どこまでバーディ取れるんだトーナメント」でツアー史上最年少予選通過を逃し、16日(土)は北海道在住のジュニア仲間と近隣コースを回ったが、17日(日)は“夏休みの宿題”に追われた。1つ終えた課題は読書感想文。読んだ本は松山英樹がマスターズ制覇までを綴った自叙伝「彼方への挑戦」だった。
「本の帯に書いてある、ゴルフは“うまくいかないを楽しむスポーツだ”ってことを見て、本当にその通りだなって」。ちなみにまだ、理科と数学の宿題が残っている。
見た目は普通の中学生でも、コースに出ればスーパー中学生。この日は前週初日と同じ4アンダー「68」をマークした。出だし10番で2.5mのチャンスを決めてバーディ先行。実測217ydの13番(パー3)と15番でグリーンを外し、ボギーにしたが、17番(パー5)のバーディで前半をイーブンと耐え、後半に4バーディを奪った。
「予想以上にパットが入ってくれました。練習ラウンドはアンダーパーが出る感じじゃなかったのに」と喜んだ。午前6時45分の早朝スタートに備え、近隣にある24時間営業の練習場で朝4時から打ち込んだ。「4時半からボール片付けの時間になって、打てなくなるんで」と30分間でサクッと約50球。その後にコース入りし、再びショット練習をする入念な準備が実を結んだ。
2日目で「13歳25日」。予選通過すれば、2009年「VanaH杯KBCオーガスタ」で伊藤誠道が記録した「14歳21日」を更新する。「先週は欲が出てしまった。明日は貯金が4つ(4アンダー)あると思って、貯金を使い切らないように頑張ります」。ハーフの「アベレージ65」を公言する46歳の父・誠之さんにキャディを任せ、快挙達成にチャレンジする。(北海道苫小牧市/加藤裕一)