◇国内男子◇ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント 事前(20日)◇北海道ブルックスCC(北海道)…

◇国内男子◇ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント 事前(20日)◇北海道ブルックスCC(北海道)◇7286yd(パー72)
米澤蓮とのプレーオフを制した前週の優勝スコア通算30アンダーは、ツアー史上2度目の“大台”決着だった。舞台は同じ北海道だがコースは変わる。大会のコンセプトは“どこまでバーディとれるんだ”の伸ばし合いから、“誰が一番強いんだ”という総合力評価の戦いへ。しかし、2週連続優勝に挑む比嘉一貴は「ピン位置次第」と前置きしながら「まだ伸ばし合いが続くんじゃないかって気もします。(予選も)アンダー(パー)カットになるんじゃないかな」と話した。
予想優勝スコアを尋ねられると「ラフもたいして長くないし、例えば日本オープンのような難しさはないです。(一日)7、8アンダー出るかもしれないし、20アンダー近く出れば」と語った。言葉を選びながらも、具体的な数字は自分の調子を踏まえた上で現実的なものだろう。
比嘉自身にプラス材料は多い。まず前週の開幕直前に痛め、欠場まで考えた右ひざがほぼ完治した。「きょうは痛み止めの薬も飲まず、テーピングもなしで大丈夫でした。痛みはもう全然ないです」
3シーズンぶりに手にした優勝も精神的に大きい。「楽になったとかいうのはないですけど、今はゴルフが楽しいです。先週のひざの状態を思えば、ゴルフができることだけでもうれしいし、早く試合をやりたいですね」
今週の賞金総額2億1300万円(優勝4260万円)は今季国内ツアー最高額。同じISPS(国際スポーツ振興協会)主催で総額6000万円(優勝1200万円)だった前週大会の約3.5倍になる。プロである以上、より多くの賞金を稼ぎたいのは当たり前で、比嘉は笑って「いやらしい話ですけど、それは(先週と今週の)どっちで優勝したいかと言えばこっち(今週)でしょう」と話した。
体調回復、精神面も安定して、目の前にぶら下がった“ニンジン”は極上。2週連続優勝を狙わない理由はどこにもない。(北海道苫小牧市/加藤裕一)