柔軟な起用でチームを前に進めている藤川監督(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext 阪神は8月1…

柔軟な起用でチームを前に進めている藤川監督(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 阪神は8月19日の中日戦(京セラドーム大阪)に5ー4と勝利。チームが誇るリードオフマンの近本光司を休ませながら臨んだ試合では、改めて指揮官の用兵が光った。

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 まずファンを驚かせたのは19日にプロ初昇格となった高卒3年目外野手の井坪陽生のスタメン起用。右の大砲候補として期待を集める若虎を「8番・中堅」で先発させると、その井坪は同点に追いついた直後の2回一死一、二塁の場面。

 プロ初打席を迎えるとカイル・マラーのチェンジアップにハーフスイングながら三塁前に内野安打を転がし、この一打が悪送球を誘い、一気に走者2人が生還した。三塁内野安打でプロ初ヒットを記録、ベンチに戻ると藤川球児監督からも声をかけられ、初々しい笑顔を見せた。

 さらにこの試合では第3捕手として成長が期待される栄枝裕貴が「7番・捕手」として先発マスク。ジェレミー・ビーズリーとバッテリーを組んだが、助っ人の乱調には悩まされつつも打撃では1点を追う2回の第1打席。マラーのカーブを右前に鋭くはじき返し、今季初の適時打をマークした。

 その後、坂本誠志郎にマスクをゆずったが、今後につながる内容となった。

 ほかにも試合では3-3で迎えた6回二死一、三塁の場面で代打で出た糸原健斗が値千金の勝ち越しの適時打。その後も「1番・遊撃」で先発した熊谷敬宥が適時打で加点と、チームの強みとされる層の厚みを十分に感じさせる戦いをファンに見せた。

 試合後、『DAZN』で放送された勝利監督インタビューでも栄枝に関して「内側にこもりすぎている部分があるので、もっと解放できるようなところは必要かな、とは思いました」と言及。糸原、熊谷といった伏兵の活躍にも「1球にかける思いが非常に大切な戦力になっている」と称えた。
 
 今季のチームではこれまで高卒野手の育成が課題とされてきた中で、高寺望夢、中川勇斗、この試合で昇格した井坪、遊撃の小幡竜平など若手の積極起用も目立つ。

 また昨季までは代走、守備固めといった起用が主だった熊谷にも光を当て、様々な選手を動かし、チームの好循環を促している。

 何よりどのチームも目指す「勝利と育成」の2大命題にフォーカスしながら、優勝マジックを減らし先の常勝軍団を見据える藤川監督の起用法には「あっぱれです!」「見ていて、楽しい」「次はどの選手、使ってくれるのかな?」と猛虎ファンの好感を呼んでいる。

 これで優勝マジックは21。9月上旬のゴールテープが見えてきたチームの戦いぶりに引き続き、注目が集まっていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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